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群馬大学




群馬大学工学研究科
博士後期課程物質工学専攻2年
  浅野 比


 
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1. はじめに
2. 材料を構成する高分子をイメージする 
3. 最近の研究
1) 透過電子顕微鏡(TEM)でプラスチック材料の微細結晶をナノスケールで調べる
2) NMRという方法でプラスチック材料の構造と性質を調べる
3) 種々の機器でプラスチックを調べる
4) 医用高分子材料をつくる
5) 材料を開発する
4. インタビューを終わって
 


群馬大学工学部 材料工学科
  甲本 忠史 教授

2.材料を構成する高分子をイメージする

 プラスチック材料を構成している高分子の中で、汎用高分子といわれるポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンは、炭素原子が数千から数十万個つながった長い分子(主鎖)ですが、これらが集まって材料ができています。エチレンとプロピレンというモノマーを重合するときの仕方によって、ビニル袋、ビールびんのケース、車のバンパーなどいろいろな物ができるそうです。また、主鎖を構成する原子として炭素のほか、酸素や窒素などが入ったナイロン、ポリエステルなどは、エンジニアリングプラスチック(エンプラ)といって、ポリオレフィンと異なる優れた性質をもっています。また、もっと耐熱性のあるスーパーエンジニアリングプッラスチック(スーパーエンプラ)などもあるそうです。

 基礎研究はもちろん材料開発においても、繊維・フィルム・成形品の中で、ナノスケールの大きさの沢山の長い高分子がどのように存在し、配列し、また、どのような分子運動をしているかをイメージできるようになることが重要だそうです。この高分子をイメージするには、電子顕微鏡がとても良い道具になるほか、高分子の物理化学という学問は、プラスチック・ゴム等の謎解きをする上で極めて重要だとのことです。
 
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