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群馬大学




群馬大学 医学部 薬理学教室 講師 田中 恒夫


 
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1. 体内のエネルギー通貨ATP、GTP
2. エネルギーの使い手ATPase、GTPase
3. 従来のATPase、GTPase活用測定法とその問題点
4. 測定の原理
5. 測定の実際
6. 測定法の検証
7. 今後の改良点と展望 
 


7.今後の改良点と展望

 私たちの方法は、感度が高いという利点がある反面、いくつかの欠点も存在します。1回の測定に要する時間が約25分と、他の方法よりかなり長くなっています。今のところ、蛋白質変性剤でNTPase活性を停止した溶液は、氷の上で保存すると1日は安定なので、1日30から40のサンプルが測定限度です。この測定時間をいかにして短縮するかという点が、今後の目標となります。

 最近、新しいNTPase蛋白質が続々と発見され、その生体内機能の重要性がクローズアップされてきました。これらの蛋白質の解析を進めたり、作用する薬物のスクリーニングを行う上で、NTPase活性の測定は不可欠です。私たちの開発した簡便で感度の高い測定法により、反応溶液中の必要蛋白質量を大幅に削減出来るようになりました。大量調整が難しい種々のNTPaseの解析を進める上で、広く利用される事を期待しています。
 
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