本論の有色火炎の大きい特長の1つとして、高輝度性が挙げられます。ガス燃料中の炎色反応を生じる金属、溶媒(エチルアルコール)及び触媒の含有量により、発色性が大きく影響を受けます。
黄緑色を出す燃料(ボラン)については、炎色反応金属塩、溶媒及び触媒からなる原液において、金属塩、溶媒、触媒の混合比が、それぞれ重さで3。0%、97。0%、0。0%のものが最も発色性が良好であることが判り、以後、それを採用しました。また原液と主燃料の混合割合は、原液の重さ25%に対し、主燃料(ブタン/プロパン)の重さを75%としました。
その他の金属塩については、赤色(リチウム)、緑色(銅)、黄色(ナトリウム)等を試み、原液全体に対して金属塩を重さでほぼ1%だけ混入することで、ガス燃料のカラー化が実現できることがわかりました。各種金属塩を用いて作った有色炎を写真4に示しました。
副産物として、触媒を用いないで均一溶融金属塩を得る方法、及び得られた燃焼がほぼ完全な無煙燃焼であることが判りましたが、これらの件については企業サイドから特許を出願中です。 |

(a) 赤色炎(リチウム)

(b) 黄緑色炎(ボラン)

(c) 黄色炎(ナトリウム)
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