彗星について
彗星は、太陽に近づくと急激に明るくなる天体です。多くの場合、明け方の東天か夕方の西天に見えることになります。何も情報がない時代には、突然現れて天空を駆け抜けていく物体と思われていました。そのため昔は、彗星は宇宙にあるものではなく、地球の大気内の現象である考えられていました。
そして、この彗星が現れると、良くないことが起きるとされ、不吉の前兆と考えられ時代もありました。
しかし、16世紀にチコ・ブラーエの研究により、宇宙空間を移動する天体であることがわかり、晴れて天体の仲間入りを果たしました。その後、彗星の研究が進み、多くの彗星は太陽を焦点とした楕円か放物線軌道を描いて運行していることがわかってきました。
彗星の発見については、ハレー彗星のように軌道がわかっている彗星については、大きな望遠鏡による観測で天文台が発見するケースが多いですが、新彗星のようにどこに現れるかわからない彗星は、アマチュアによる発見が中心です。但し、近年は人工衛星による発見も増えてきています。7月4日には、人工衛星を彗星に衝突させる、ディープインパクト計画も実行されます。
彗星は、太陽系の仲間で、太陽系誕生時の情報を持っていると考えられていますが、まだ謎の部分も多く、これからの研究が待たれます。
1 いままでに見た彗星
2 いま見える彗星
3 彗星の観測方法
4 彗星の物理観測
5 彗星の写真