〔A〕

【10種雲級】【10種雲形】

国際気象学会が定めた雲の種類。巻雲、巻積雲、巻層雲、高積雲、高層雲、乱層雲、層積雲、層雲、積雲、積乱雲。

【6級】【Y級】

ドイツの登山家ウェルツェンバッハが、岩場の登攀難易度をT級(1級)からY級(6級)までわけた。その最も難しいランク。
登攀が難しい岩場という意味と、その岩場を攀じれる高度な登攀技術を身につけた登山家の意味でも使われる。

【8環】

エイト環。8の字型をした器具で懸垂下降や確保に用いる。⇒エイト環

【18度の法則】

雪崩で崩れた雪がどの地点まで到達するかを判断するための法則。高橋喜平氏の研究によると、雪崩のデブリ末端から発生地点を見上げた角度は20度以内になっている。これに安全係数10%を考慮して、自分のいる地点からなだれ発生地点を見上げた仰角が18度以内ならば雪崩は到着しない。

【3000m峰】【3000m級の山】

国内にある高峰のこと。標高3,000mを超す山々。
富士山、北岳、奥穂高岳、間ノ岳、槍ヶ岳、悪沢岳、赤石岳、涸沢岳、北穂高岳、大喰岳、前穂高岳、中岳、荒川岳、御嶽山、農鳥岳、塩見岳、仙丈ケ岳、南岳、乗鞍岳、立山、聖岳。

【8000m峰】Eight-thousander{E}

ヒマラヤの山々。標高8,000mを超す世界の高峰群。
エベレスト、K2、カンチェンジュンガ、ローツェ、マカルー、ダウラギリ、マナスル、チョー・オユー、ナンガ・パルバット、アンナプルナ、ガャッシャルブルムT峰、ブロード・ピーク、ガッシャルブルムU峰、シシャパンマ

 この14座すべてに最初に登ったのはラインホルト・メスナー(オーストリア)で1978年から1986年の間に成し遂げた。

【A0】【エーゼロ】{J}

本来は人工登攀のグレイド(artificial aideclibing)。0〜5の数字で岩場の難易度をあらわす。
A0は、ボルトに足で立ったり、クイックドローをつかんだりすること。フリークライミングではルール違反になる。

【AC】

(1)アドバンスキャンプ(advance camp)。ポーラメソッド(極地法)登山において、頂上を攻撃するためのキャンプ。⇒アタックキャンプキャンプ
(2)アルパインクラブ(Alpine club)。山岳会、英国山岳会。⇒アルパインクラブ
(3)アルパインクライミング(alpine climbing)。山岳地の岩壁を攀ること。

【ATC】air traffic controlla{c}

【チューバ】 ビレイ(確保)や下降につかう器具。小型の筒状のもので二つの楕円穴があり、小さな紐がついている。エイト環よりも、ロープのキンク(ねじれ)がおきぬくい。

【BC】base camp{E}

ベースキャンプのこと。ポーラメソッド(極地法)登山において、その根拠地となるキャンプ。⇔AC、アドバンスキャンプ

【CEマーク】

EU(欧州連合)が定めた安全や健康を保護する規格を満たした製品に付けるマーク。スリングやカムなどの登攀用具にこのマークが付いたものがある。

【CL】chief leader{E}【SL】sub leader{E}

チーフリーダー、登山隊の隊長(CL)。サブリーダー、副隊長(SL)。⇒リーダー

【CX】cross country{E}

クロスカントリー。野山を歩くためのスキー。⇒クロカン

【G1】【G2】grat{G}

岩稜のこと。ルート図などで岩稜に順番に番号をつけることがある。

【F1】【F2】【エフワン】falls{E}

(falls)のこと。ルート図や遡行図で、滝に下流から順にF1,F2,F3と番号を付けることがある。一般に落差3m以上のものを滝という。
?!鯉はともかく、フォミュラーカーは登れない!?

【FC】free climbing{E}

フリークライミング。登攀器具に頼らずに岩壁を登ること。

【FD】freeze drying{E}

フリーズドライ食品。食品を真空に近い状態で急速に冷凍乾燥したもの。

【GPS】global positioning system{E} 【汎地球測位システム】

人工衛星を使って現在位置を決定するシステム。一般には、自動車用のナビゲーションシステム【カーナビ】として利用されている。
登山にも使えるコンパクトな機器もある。現在位置(緯度経度)を表示する、目的地への方向や距離を表示する、地図(20万分の1など)を表示する、歩いてきたトレイル(軌跡)を記録する、パソコンと連携するなど色々な機能がある。

【IKAR】International Commission for Alpine Rescue

国際山岳対策遭難協議会。ヨーロッパを中心に活動している組織。

【JAC】The Japanese Alpine Club{E}

社団法人日本山岳会。⇒アルパインクラブ

【K2】【チョゴリ】

山名。カラコルムにある世界第二の高峰。標高8611m。
インドの測量局がカラコルムにある無名峰、未測量の山にカラコルムのKをとって順にK1,K2,K3と仮の名をつけていた。そのK2がそのまま山名として残った。チョゴリ(喬戈里)は中国名。ちなみに、K1はマッシャブルム(7821m)

【kcal/h】【キロカロリー】

熱量の単位。ガス・ストーブ(コンロ)などの出力を表すために使われるが、この数値は1時間あたりに消費するガスの熱量を表している。効率の要素が入っていないので、単純に出力を比較できない。

【kN】【キロニュートン】kiro-newton{E}

力の大きさをあらわす単位。1ニュートンは1kgの物体に毎秒1mの加速度を生じさせる力。
ロープやカラビナなどには、それがどのくらいの荷重に耐えられるか【破断強度】をkNで表示している。クライマーが墜落した時に、プロテクションやカラビナにかかる力は、落ちた距離や繰り出したロープの長さ、ロープの伸びなどによる衝撃吸収、その他の要因で大きく異なるが、ちょっとした墜落で2〜3kNくらい、大きな墜落では10〜20kNくらいになる。
 ニュートンは国際単位系(SI)だが、旧来の重力キログラム(kgf=質量1kgの物体に作用する重力)に換算すると、1kNは約100kgf (1kgf=9.8N)になる。
カラビナに「22kN」と刻印があれば、そのカラビナは長手方向に約2200kgの静荷重に耐えることを表している(カラビナには他に短手方向加重や、ゲートが開いたときの加重が刻印されているものがある)。

【LED】light emitting diode{E}【発光ダイオード】

ヘッドランプなどに使用する発光体。電流を流すと光を発生する半導体(トランジスタのようなもの)。電球とは発光の原理が異なる。消費電流が少ないので電池が長持ちする、球切れがない、などの点で電球よりも優れている。光量(光度)があまり高くないので、遠くを照らすには適していない。地図を見るときなど手元を照らすにのには適している。

【MOUNTAIN】

イギリスの登山雑誌。

【P1】【P2】peaks{E}

頂上、岩峰のこと。ルート図などで無名のピークにP1,P2,P3...と順に番号を付けることがある。

【RCC】ロッククライミングクラブ

大正13年に藤木九三ら関西のクライマーたちが設立した岩登りのクラブ、およびその運動。日本のロッククライミングの基礎を築いた。
RCCは昭和7年に解散したが、昭和33年に奥山章ら関東の先鋭クライマーが【第二次RCC】【RCCU】を設立しクライミングに関する様々な活動を行った。

【RCC型ボルト】

ボルトとは、岩にドリルで穴を開けて埋め込む確保支点。RCC型はハンガー(カラビナを通す穴のある部分)に【アゴ】と呼ぶ出っ張りがある。あごが岩に接して安定する。

【RECCO】【レコ】

 スウェーデンのレコ社が開発した雪崩埋没者発見システム。ウエア(上着)の二の腕や裾近くにプラスチック製のリフレクタ(反射板)を貼り付ける。専用の電波探知機を使って雪の中に埋もれている人のリフレクタを検知する。

【RP】red point{E}

レッドポイント。フリークライミングの登り方のひとつで、2回以上のトライで完登すること。

【SLCD】Spring Loaded Camming Device{E}【Cam】

フレンズ、キャメロット、エイリアンなど、半円型のギアを複数(4枚くらい)組み合わせたプロテクション(確保支点)器具。

【SOS】

救難信号。モールス符号で救援を求める信号は「・・・ --- ・・・」となっている。これをアルファベットにすると SOS になる。無線電話で救援を求める場合はSOSとはいわず、「メイディ メイディ メイディ」という。⇒山岳救難信号
※船舶では緊急信号発信に国際海事安全システム(GMDSS)が使われており、1993年以降モールス符号による救難信号は使われていない。

【UIAA】Union International of association Alpinists

国際アルピニスト協会連合
【UIAA規格】=ロープ、カラビナ、ヘルメットなど登攀用具の国際規格。安全基準。

【U字谷】

谷の断面がUの字のように底が丸くなっている谷。氷河による侵食で作られた谷。氷食谷。

【V字谷】

谷の断面がVの字のように狭くなっている谷。川の侵食で作られた谷。