手話の授業へ 第1時

篠崎孝一


論文全文

【一分間ジャンケン】

【指示】一分間ジャンケンをします。できるだけたくさんの人とジャンケンをします。
    勝った数を覚えておきましょう。
    ジャンケンをする前には必ず、お互いに「よろしくお願いします」というあいさつと握手をしましょう。

○大騒ぎをしながらジャンケンが始まる。

【指示】もう一度やります。でも、今度はあいさつも握手もしないで無言で、ただジャンケンだけをしましょう。

◆ゲームの感想を書かせて発表させる。
 ・無言だと相手にあまり通じなかった。
 ・声を出さないとタイミングがよく分からない。
 ・あいさつをしないとあまりできなかった。    ・・・等々

【バースデーライン】

【指示】これからバースデーラインというゲームをします。
     みんなに誕生日の早い順に一列に並んでもらいます。
     先頭は4月1日生まれの人で、最後が3月31日生まれの人です。ただし、一つだけ条件があります。
     それは、最初から最後まで一言もしゃべらないで並ぶということです。

◆質問を受けた後、男女別にして始める。(手を使って良いの?口を動かして良いの?・・)
 手で説明する子、口を動かす子、体をつかんで移動させている子など、それぞれに誕生日を説明している。
・およそ10分後並び終わる。
 「自信はありますか?」の呼びかけには「多分」という返事。

【指示】では前の人から順に、自分の誕生日を言っていきましょう。

◆順に言わせる。
 男子は途中2カ所、女子は1カ所順番が入れ替わっている。

【発問】言葉を使わないで、どうやって順番に並びましたか。

・指で数を表した。
・しゃべるまねをした。
・友達に押された。

◆入れ替わっていた子たちに聞いてみる。

【発問】どうして並び間違ったのですか。

・ぼくは「六」と言ったつもりだったのに、○○君は「五」だと思ったから。
・自分では「十六」と表したつもりだったけど、相手には伝わらなかった。
・私は「十二」とやったつもりだったけど、「十月二日」と相手に取られてしまった。

◆最後に感想を書かせる。

【指示】今日の感想を書きなさい。

・何もしゃべらないと言葉が伝えづらい。    
・指で教えたり、教わったりするのは難しかった。
・みんな同じ伝え方じゃなかったのでそろわなかった。
・口をいつも使っているから、手で伝えるのは難しい。
・しゃべらなかったので、意味が分からなかった。
・しゃべらなかったから、わかりにくかったと思う。
・自分はそのつもりでも、相手には伝わらないことがあるということが分かった。

※追試※ ジュニアボランティア教育25号 P35

全発問・全指示 子供の感想 追試・修正論文など