2,Love Prisoner 三日ほど航海し、やっとのことコレク島に上陸した一行は上陸した港から街の恐らく 中心部であろう場所方面を見て愕然とした。とても嫌な雰囲気が漂っている。 歓楽街とでも言おうか、とてもにぎやかである。 こんな所にサンジがいるとなると探すのにも一苦労しそうである。 しかし、男はどんどん街の中へと7人を誘導して行く。予想通り、どうやらここは歓楽街のようだ。 大通りを抜けて見るからに治安が悪そうな薄暗い裏道に入って行く案の定、 ウソップはいつもの通り・・・と言って良いのだろうか 『うっ!!持病のこの通りを歩いてはいけない病がぁ!!』 と裏道に入る前に言っていたのだが、ナミに引きずられ無理やり連れて来られている・・ ふと男の足がある店の前で止まった。 「・・・・ここか・・・」 7人は薄暗い店内へと再び足を進めて行く。 「すみません。ここで少し待っていてください。この店のオーナーをつれてきますので・・・」 と一言声をかけると男は店の奥へと入って行ってしまった。 しばらくして男が店の奥から連れてきたのは大柄の男が一人。 しっかりとした体格でいかにも、といった感じだ。 店主は男から状況の説明を受けたらしく、まるでここまでの経緯を知っているかのように7人に話しかけてきた。 「じゃあ、あんた達はあの兄ちゃんの乗っていた船の乗員で、 あの兄ちゃんを取り戻そうと今ここに来ているってことか・・・で? どちらの方が海賊狩り?」 「随分と有名じゃない。さすがねぇ?」 とナミが肘でつつきゾロを冷やかすとゾロはいつにも増して不機嫌そうな表情をする。 「あの兄ちゃんは人の五倍は稼ぐから気に入っていたのだかが・・ まぁ、海賊狩りの頼みとあればしかたないな。」 と意味深な事を口走るとカウンターの中へと入っていってしまった。 「(別に俺は頼んでない・・・)」 そう思いしかめ面をするゾロの足を思い切りナミが踏んだ。 「我慢しなさいよ ! ! 良い? 今、サンジくんの手がかりはこれしかないのよ !?」 「・・・・・・・・」 店主はカウンターの中から出て来るなり6人に裏へ回るように言った。 言われた通りに裏に回った6人の目前に『プリズナー』といういかにも風俗店と言った様 な店が堂々と建っている・・・・。 「風俗店・・・!?」 ナミがそれを見て目を見開く。 「・・・それに、さっきのおじさん、稼ぎが良いって言っていたし・・・もしかして、 サンジくん・・・・」 意外にもナミのその言葉に踵をかえしたのは、ウソップだった。 「じ、じゃあサンジは・・・その、つまりは、ここで働かされているって言いたい訳か?」 ナミがその問いに対して静かに頷く。 「多分、そうなるでしょうね。・・・・いくらサンジくんだって薬なんて打たれたら・・・ どうかしら・・・? 例えば、媚薬・・・の類とかだったら?」 「・・・・・・」 心配するあまり気持ちだけがどんどんと先走っているのだろう・・・。 そんな六人の気持ちを察してか、店主は更に店の中へ進むように六人を囃し立てる。 店内に入ってしばらくし、店主の足が一つの部屋の前で止まった。 「この部屋の中にあなた方のお探しの方はいらっしゃいますよ・・・」 と店主が怪しい嬌笑を浮かべたのをゾロは逃さなかった。 この店主と会ったときからどこかおかしいと思っていたのである。 自分の名をきいて、いや、自分の悪名をきいても一般の住民ならばそんなに恐れはしないはずである。 そう、ゾロはわかっていたのだ・・・。 ―― この男の本性をその計画の全てを―― 端からサンジを大人しく返してくるなんて思ってもいない。 部屋の扉が古めかしい音を立てて開かれる。その音を聞いて腰の刀に手をやる。 やはり剣士本来の性分といったものだろう・・・ 扉は開かれたが室内は暗くて何も見えない。 もう大分遅い時間にも関わらずこの部屋の電気は、なぜかついていなかった。 店主が部屋の電気をつけるとその部屋の中の全てが露になった。 その露になった室内を見て六人は目を疑った。 そう、この部屋の中には誰もいなかったのである・・・・ 「ってめぇ・・・やっぱりな、俺の名を聞いてたじろくのは同業者か海軍ぐれぇのもんだ・・・ 通りでおかしいと思ったぜ・・・」 と言いゾロがその腰のものを鞘から抜き出した。 それが合図のようにルフィが静かにその手を脇に構えた。 「おい…お前ら大人しくサンジを返せ!!」 いつもすぐに感情的になるルフィが珍しく落ち着いている様子は奇妙だったが それを気にしている間もなく、相手がピストルを抜き襲い掛かってきた。 ――戦いの火蓋は今落とされた―― なんかとても強引なてんかいで申し訳無いですが、ヒナタ自身この話を書く自体は 好きなのでまだまだ続きそうです。 長い上つまらないのですが読んで頂ければとても嬉しい限りです。 今現在3章を製作中ですので2ヶ月以内には必ずアップ出来る様心掛けてみます(頑張れ自分!!) 1 3 Back |