3,Lose one's way !!

「おいおい、ここは一体何処だよ」
声の主は困った様子で口にタバコをくわえ、火をつける。

タバコの紫煙が彼の肺を満たされ、体外へと吐き出される。

ヘビースモーカーというのは厄介なもので、もうこれだけで
大分落ち着きを取り戻せるものだ・・・

「目が覚めるなりいきなり野郎の手中だ。悪いが俺は野郎には興味ねえんだよな、
わかったらさっさとここが何処なのか教えてもらおうか?おい・・・」
と床に倒れこんでいる男に怒鳴りかける。

どうやらサンジは薬を飲まされ、まわ強姦されたあげくこの島に連れて来られていたようだ。

「腰いてーし・・・あークソッ!!」
言うと隣に横たわっている男を蹴り上げた。
「あぁ、肋骨バキバキで動けないってか・・・?」

勝手にもそう呟くと、男を置いて暗い路地裏を抜けた


「・・・・・さて、これからどうするか・・・・」

誰に言うわけでも無く一人呟くと再びタバコの火を燈した。













「予想以上に時間掛かっちまったな・・・」

頭に巻いた手拭いを取り去りながら戦闘で上がった息を整える様に荒い呼吸を繰り返すと、ゾロがルフィに話しかける。

後半からは店の客や従業員が混ざったのもあって、この数分の間休みも入れず2人は店の総員ざっと300人以上の相手をしていたのだから、いくらこの二人と言っても息が上がるのは当然だ。

「あぁ、そうだな。でもそんな事より今はサンジを見つけるのが先だ」
ルフィがゾロを気遣うように目線をゾロに向ける。
「ゾロ、辛かったら此処にいてもいいぞ?あとは俺たちがどうにかすっから・・・」

普段ゾロは剣を使用する為に、他のクルーより間合いが狭い。近距離戦の分ゾロは他に比べ怪我を負いやすいのだ。
今回も例外ではない、今回は軽症ではあるがゾロは少なく見て4箇所は怪我をしているだろう。
その傷口から出たおびただ夥しい程の血液が彼の腹巻を赤く染めている。

通常ならゾロはその足りない分の血液と消費された体力を回復するため
『後は頼んだ、俺は疲れた。寝る!!』
などと言ってその場に倒れこんでしまうのだが、さすがに今回はそうはいかないといった様子でルフィの言葉に答えた。



「いや、この位の傷なら平気だ。今はサンジを探すんだろ?」
いくら鈍いルフィでもその表情を見れば明らかに今ゾロが無理している事は見て取れたが、いつもの調子で笑顔を作ると元気良くゾロに向かって答えた。
「おうっ!!」




ルフィの掛け声が上がると同時に6人は裏通りに向かって走り出した。






                                                                



(言い訳)
予想以上にアップに時間がかかってしまいました。すみません。
本業のほうで仕事の区切りがなかなかつかなくて・・・・
長期間待って頂いている方もいらっしゃるというのに、何を私はやっているのでしょう。
読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。少しでも感想をいただくとやはり、多少やる気が違います。
なのでこの頃はやりだすとなり仕上がり・は早いです(それでもやはりアップするの遅いのですが)

さて、やっとこ第三章まできました。再会伸ばしすぎですよね。
じれったい限りですが、第4章では2人はやっと再会・・・の予定です。
毎回毎回あやふやな事ばかりできちんと言っていなかったのですが、「サンジの消えた日」は5章編成になりそうです。
というか、5章編成にします。待っていただいている方、本当に申し訳ありません。
あと2章ですので気長に待っていただきたいと思います。ので、よろしくお願いします。

さて、次回は先ほども述べましたように二人は再開します。さて、果たしてhinataはどんな性格の悪さを皆様にお披露目するのか。(苦笑)二人はどんな捻くれた再会を果たすのか、4章はそんな所などが見所になるのではないかと思います。


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