ホームへ 
靖ちゃん日記へ


平成28年1月〜12月


    12月17日(土)
 尊敬する鍵山秀三郎さんと東京でお会いした。大間々駅のトイレ掃除千回達成のご報告とお礼を直接伝えることができホッとした。貴重で楽しい時間はあっという間に過ぎた。午後は有楽町の相田みつを美術館を訪問。開館二十周年企画展を開催中だった。相田一人(かずひと)館長が出てきてくれて四人でコーヒーをご馳走になった。今日は相田みつをさんの二十五回目の命日だった。その当時の話を長男の一人さんから聞きあっという間に時間が過ぎた。「あなたを待つ時間の長いこと あなたといる時間の短いこと 計れば同じ時間なのに」という相田みつをさんの言葉があった。楽しい時間はあっという間に過ぎ去る。
 来年は高齢者の仲間入り。一年があっという間に過ぎて行く。時のたつのが早くなった分、足腰のたつのが遅くなり、耳が遠くなってきた分おしっこが近くなってきた。
    11月14日(月)
 ヴァイオリニストの森岡聡さんとお姉さんの森岡有裕子さんが大間々中学校と大間々南小学校で講演とミニコンサートを開いた。聡さんは27歳。東京芸大を卒業し、今は一年の大半をドイツで音楽活動を続けている。前回帰国した時にはながめ余興場で津波ヴァイオリンを使ったチャリティコンサートに出演してもらい、東日本大震災の復興支援に協力してもらった。有裕子さんはパリ国立高等音楽院フルート科を首席で卒業したチャーミングな女性。姉弟で時々目を合わせ、息の合った演奏に感動した。
 夜は関係者20人で笠懸のラメゾンドタカクサギを借り切り、食事会を開いた。食後、二人に演奏をしてもらった。エルガーの名曲「愛の挨拶」は最高だった。
 家に帰り、昨日が結婚記念日だった愛妻に愛の挨拶をしようと声をかけたがもう寝ていた。愛も酔いもさめ老いを感じた。「オイッ!」
  10月18日(火)
 今年もさくらもーる専門店街の従業員旅行でディズニーランドへ行った。参加者は従業員とその家族41名。朝7時出発。ディズニーランドは今日も人で溢れていた。
帰りのバスで行うビンゴゲームの景品を買い込み、コインロッカーへ入れて舞浜駅から有楽町へ。
相田みつを美術館開館20周年記念企画展を観た。『そのままでいいがな』という作品を見て肩の力が抜けたような気がした。喫茶室『ルノアール』でコーヒーを飲みながら本を読み、5時から有楽町マリオンで『君の名は』を観た。映像が美しかった。暗くてよくわからなかったが両隣りは若い美女だった。一人で映画館へ行くのも悪くないと思った。6時40分に映画が終り、急いで電車に飛び乗り、何食わぬ顔でディズニーランドへ戻った。気が付いたらズボンのチャックが開いていた。相田みつをさんの声がした。『そのままでいいがな』
    9月18日(日)
 雨が小降りになるのを待って散歩に出た。5時50分、今朝のプーちゃんは足どりが軽く、水たまりでジャンプをしたがバランスを崩した。時々、急に立ち止まり、足も上げずにおしっこをする。もうすぐ16歳になるプーちゃんといつまで一緒に散歩ができるかと考えると1日1日が大切に思えてくる。近所を一周して、家に着くころには歩幅が短くなり小さな石につまずいた。プーちゃんにつられて自分も転びそうになった。
 人間が若々しく歩くためには上半身と下半身をつなぐ大腰筋を意識することが大事だと本に書いてあった。足の付け根は股関節にあるのではなく、背骨と骨盤をつなぐ大腰筋があるみぞおちの下にあるという。足の付け根がみぞおちにあると意識するだけで大又で颯爽と歩ける。でも股関節の付け根にぶら下がっている「おもり」がなくなる不安定さもある。
   8月18日(木)
『ねこ背は治る!』という本を読んだ。以前、「ねこ背矯正ベルト」を買って試したこともあったがいつの間にかどこかへ行ってしまい、ねこ背だけが残った。
『正しい姿勢は心の姿勢』と聞くたびに自分は心が曲がっているのだと悩み続けていた。本の表紙に「知るだけで体が改善する」と書いてあった。
今まで背筋ばかりに意識が行ってたので背骨を支えるスネの太い骨や足の裏のポイントに気づかなかった。確かにそれを知るだけでねこ背が治る気がしてきた。
「正しい姿勢は、あなたの精神が正しく働くための基本です」と書いてあった。 
 今朝、散歩の時『ねこ背は治る』で読んだことを得意になって愛妻に話した。いつも「背中が丸いよ」と言われていたが「今日は姿勢がいい」とほめられた。 
 裏庭でいつものノラ猫が丸くなって寝ていた。こいつの猫背と精神も治してやりたくなった。
  7月14日(木)
「人間ドック検査成績表」が届いた。15項目のうちAが5項目。Cが多く、「治療が必要」レベルのDもあった。日常生活上の注意点として、正しい食生活習慣や運動習慣を取り入れ、生活習慣病の予防・悪化阻止に努めましょうと書いてある。人間ドックから今日で2週間。間食をやめ、毎日1万歩以上歩き、体重も毎日記録するぞと決めた。学校と違い、検査成績が悪くても留年はなく、年齢は確実に上る。コレステロールにも悪玉と善玉があることを知った。
「あなたの肺年齢は48歳(マイナス16歳)」と書いてあり嬉しくなった。眼科と泌尿器科もAだった。泌尿器の先生に「パンツを膝まで下して」と言われて触診され「タマも異常なし」と言われた。
悪玉、善玉、目ん玉、○○○。タマはよくても鉄砲はオモチャの水鉄砲くらいの威力しかなくなった。
  6月1日(水)
 夜、神明宮で「タイムカプセルの会」があった。1599年にこの地に遷座した神明宮が四百年目の節目に社殿を建て替えた際、タイムカプセルを奉納。その時の発起人七人が毎年、奉納した6月1日に集まり百年後に開けるまで子孫に語り継いでいくことにした。うちも毎年夫婦で参加していたが、今年は都合がつかずひとりで行った。宮司さんの奥さんが境内に咲く野の花をいつもさりげなく食卓に飾ってくれる。その花をお土産にもらって歩いて帰ってきた。
途中で両足がつって歩けなくなり哲ちゃんが心配して家までついてきてくれた。
家に着くと痛くて立つことも座ることもできず百年後まで治らないかと思った。
夜中に愛妻の運転でK病院へ行った。初めて車椅子に乗った。薬を飲んで少し良くなった。帰りに暗い駐車場で愛妻の肩につかまって車椅子を降りた。そっと抱きしめたくなった。
  5月16日(月)
 OKバジこと垣見一雅さんが「世界ナゼそこに?日本人」という1時間番組に出た。54歳の時にネパールへ移住し、OKバジ(OKおじいさん)と親しまれ、2百校以上もの学校を作った今年76歳の垣見さんに密着取材した番組。
 東京で教師をしていた垣見さんは51歳の時、ヒマラヤトレッキングで雪崩に遭い荷物を持っていたポーターが亡くなった。垣見さんはその後、ドリマラ村に移住。日本の支援者から託されたカンパ等を使って支援活動を続けている。
 垣見さんからの手紙に「1月にテレビ取材が入り、5月放映とのことです」と書いてあった。冷たい川でシャツやパンツを洗い、穴のあいた靴下をはき、葉っぱを茹でて食べ、「質素にも程がある」と紹介された。「ナマステOKバジ!」と寄ってくる子供達の顔を見るのが嬉しいと言っていた。見習って、破れたパンツをはいたら「時々坊主が顔を出す」かもしれない。

   4月14日(木)
 潮騒の音で目が覚めた。夜明け前、遠くの灯台の光が時折こちらに向かって走ってくるのが見えた。今年の大間々街路灯組合のバス旅行は稲取温泉の「浜の湯」に泊った。昨日は日本最長の三島の大吊橋を見物し、伊豆の国市にある「みんなのハワイアンズ」で地ビールと旨いバイキングを食べ、熱帯植物園とフラダンスを観た。20メートルの大型ステージで繰り広げられるショーは踊りのレベルもスケールも予想をはるかに超えていた。今どきの「伊豆の踊子」と記念写真を撮った。
 夜の宴会も歌って踊って盛り上った。この旅館は口コミランキングで静岡県で1位。料理も風呂も接客も最高だった。
朝の露天風呂もチョー気持ちよかった。下半身を湯船に浮かべていたらカモメに狙われた。ミミズと間違われたらしい。ミミズを両手で隠し、五郎丸ポーズで湯船から突き出した。カモメは驚いて逃げていった。
 3月18日(金)
 カオリンこと早坂華織さんが出来上ったばかりの「ひまわりの花畑」の歌のCDを届けにきてくれた。
「ひまわりの花畑」は仙台の詩人・大越桂さんが笠懸小学校の子どもたちのために書いた詩。被災地のひまわりを育てる活動を続けている笠小の子どもたちのことを桂さんに紹介したのがきっかけで素敵な交流が始まった。   
 桂さんは未熟児網膜症、脳性マヒの障害をもって生まれてきた。中学の時に気管切開をして声も失った。ベッドに寝たきりだがお母さんの紀子さんとの筆談で感動的な詩を書き続けている。桂さんが書いた「にじのかけはし」という題字は大事な宝物になっている。
「ひまわりの花畑」の詩に岡ちゃんこと岡田清光さんが曲をつけた。笠小の第2の校歌にするという。カオリンが歌うCDを聴いた。「ひ〜まわ〜りば〜たけ〜のま〜んな〜かで」とカオリンとデュエットしている気分。歌っているうちに右手を握り、こぶしを効かせ、目を細めて五木ひろしになっていた。いつのまにか校歌が演歌になっていた。こんなことでえんか?

   2月24日(水)
 家族で新潟へ墓参りに行った。
 高崎から新潟までは新幹線で1時間20分。孫の琉馬は初めての電車。駅で記念写真を撮った。琉馬より自分の方が嬉しそうな顔をしていた。
娘はネットで何でも調べてしまう。駅からお寺までは片道5キロだがJRのレンタカーを借りると電車代が2割も安くなり、特急券も1割引。大人4人の割引合計はレンタカーやガソリン代を払ってもお釣がくるという。スタッドレスタイヤをはいているとは思ったが念のために聞いてみた。「安心して下さい。はいてますよ」という答えを期待したが「はい」だけだった。
 ご先祖様が眠る念仏寺は雪だった。墓前で目を閉じて合掌した。いつもご先祖様に護られていると感謝した。離乳食を解凍できる場所がどこにあるかを調べ、新潟伊勢丹でお昼を食べた。帰りの電車もネットで調べた。車のガソリン代は75円だった。ネットで調べれば何でも分かる。スマホに向かい「将来の自分の人生は?」と声に出して聞いてみた。答えは「人生は将来が分らないから素晴らしい」だって。
 1月23日(土)
 高崎周辺に住む親友が集まって、高崎観音山温泉・錦山荘で『第1回松ア一門弟子の会』が開かれた。
発起人代表の戸塚佳江さんは20数年前にアスクのロゴマークをデザインしてもらって以来の長いお付合い。宮本成人さんは10年前に大間々駅のトイレ掃除に参加したのがきっかけで椛垂゙しりという会社を創業し、今や全国各地で宮本さんの弟子とも言える草むしりマイスターの人たちが活躍している。今夜の「松ア一門弟子の会」に参加した小早さんは「そうじの力」、大野さんは「つるまう」、宮本さんは「草むしり通信」という新聞を毎月発行している。戸塚さんは俳句会報「瑠璃の会」に「親友と呼ばれて嬉し冬日和」という句を発表した。お互いが師匠であり、お互いが弟子。皆瞳をキラキラ輝かせ、飲んで食べて楽しく語り合った。窓から見える高崎の夜景が美しかった。なぞかけが浮かんだ。
夜景とかけて親友ととく。そのこころは、
どちらも宝石のように輝き、百万ドルの価値がある。輝きを失うと一文(一門)の価値もなくなる。