試験結果の数値の表記方法

2000/02/08更新

 

測定値をある表示単位で記入するのことになりますが,いろいろな表記の方法があり,統一がされてないように思えます.

JISの中の繊維に関する物理試験の表記方法について簡単に表にまとめました.<Look>

また,単位系がSIに変わったことにより,生じた問題もあります.

 例えば,破裂試験,[JIS L 1096 一般織物試験方法]による.

これは,現在,測定に使用している試験機は,アナログ表示で,最小目盛りは 0.2 kgf/cmです.

0.1 kgf/cm単位は,目分量で読んでいます.

 

実例

 

測定値 kgf/cm

測定値 kPa

サンプル1(織物生地)

13.8 kgf/cm

1353.3 kPa

サンプル2(織物生地)

11.0 kgf/cm

1078.7 kPa

サンプル3

(メリヤス生地)

2.8 kgf/cm

274.6 kPa

サンプル4

(メリヤス生地)

6.7 kgf/cm

657.0 kPa

kPa】への変換は,98.0665をかけた.

JISによると【kPa】単位で小数点以下1位まで記入.

 

 改正前は装置で読み取りできる最小単位まで記入する事が書かれていましたので,それに従うと10 kPa 0.1 kgf/cmですから,【kPa】を用い,10の単位にまとめるのが適切かと思います.二桁も信用できない数値を付けていることになります.

 測定機の精度が変わっていないのに,記入する桁が増えるのは,納得いかないと思います.

(測定機の性能が上がり,要求する精度も上がったのであれば,記入する桁が上がるのは納得がいくのですが.)


しかし,実際の測定では1 kgf/cm程度の誤差が有りますので,

0.1 MPa 1 kgf/cmですから,

MPa】を用い,小数点1桁まにまとめてもいいのではというのが実感です.


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