手話の授業へ 第3時

篠崎孝一


論文全文

【手話について】

【発問】今から先生が、ある言葉を手話で表してみます。何をしているところか答えて下さい。

◆4問出題する。
@泣く A歩く B寒い C飲む
・簡単なので正解がどんどんと出る。

【説明】これから口や耳の不自由な人と会うと思って下さい。その人達と会うのは初めてです。初めて会うのだから、
     あいさつをしたり、自己紹介をしなくてはいけません。今から、それを手話でやる練習をします。
【指示】「テキスト1」と書いてあるプリントを見なさい。
    そこにあいさつを表す手話がいろいろ書いてあります。
    それを見ながら、まずは「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」の3つを練習しなさい。

◆図だけでは分からないので、説明しながら一回やってみた。どの子も3分ぐらいでできるようになった。
  3名の子にやらせてみた。何とかできているようだった。

【あいさつ】

◆黒板に次のように書く。

はじめまして。わたしは(ぼくは)、○○○と言います。

「はじめまして」という部分だけを教師がやってみせる。
子どもは真似をしながら練習していた。

【指示】全員起立。隣の人と向き合って「はじめまして」をやってみなさい。お互いにできたら座りなさい。

【自分の名前を手話で表す】

◆次は名前を手話に直す作業である。これはたいへんな作業である。
  面倒な作業だが、子どもたちにテキスト3の「指文字五十音図」を配布して自分の名前を作らせた。

【指示】テキスト3を見なさい。そこに五十音を指文字に表している表がのっています。自分の名前に使う文字に○をつ
     けなさい。それを使って自分の名前を指文字で作りなさい。濁点がつく人は先生の方を見なさい。

◆子どもたちは表を見ながら、自分の名前を指文字に直しはじめた。
  5、6分すると、できる子がでてきた。

【指示】表を見ないでできる方がいいです。できるだけ表を見ないようにして練習しなさい。

◆さらに5分追加する。
  できるようになった子には、テキスト1の「わたしは」「○○○と言います。」の2つを練習させておく。
  時間が来たので、「わたしは」「○○○と言います。」の2つを全員で練習した。

【指示】「はじめまして。わたしは(ぼくは)○○○と言います。」を全員でやってみます。声に出しながらやりなさい。
    名前のところはゆっくりで良いです。

◆名前の長さや、難しさが一人一人違うので、あまり細かいことには触れないでおいた。かなり上手にできるようになった  子もいる。
  指文字については、「その人や、そのものにしかついていない特別な名前の時にだけ使う」ことを説明しておいた。

【簡単な会話】

【指示】テキスト2を見なさい。そこには「失礼ですが、お名前は?」「毎日寒いですが、お元気ですか。」という2通りの
     手話がのっています。自分のできそうな方から練習しなさい。

◆子どもたちはすぐに練習を始めた。「もうできたよ。」という声もあちこちで聞こえる。
  頃合いを見計らって、隣同士で質問の出し合いをした。なかなか様になっている。

【説明】今日は、耳や口の不自由な人のための手話について勉強しました。
    この時間にやったことは、手話の中のほんの一部分です。
    とりあえず、テキスト1・2にのっている表現ができればよいと思います。家でも練習してみて下さい。

  ※追試※ ジュニア・ボランティア・テキスト P51

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