第49話 受験生必見−たのしい幾何学(前編) (2003.09.09)


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今回は、ちょっと真面目な、お勉強のお話です。 べっちは、一応情報工学科の院卒で、画像関係を専門に勉強していたこともあり、数学が得意だったりする。 特に幾何学が得意だったりする。 国語と社会は偏差値38だったりもする。

で、今回のお勉強は、難易度は小学校高学年程度。 でも、大学入試にも十分通用する内容なのである。 今のセンター試験はどうなっているかわからないけど、べっちの時代のセンター試験の数学IIなら、今回の話を理解できれば、50点は確実にいただきである。 正直、やや言いすぎである。

では本題。 皆さんは、三角形の重心って知ってますか? たぶん小学校高学年で習う有名な話のはず。 三角形の重心とは、三角形の重さの中心であり、底例えば三角形の板を指一本でバランスととって支えるとき、指を添える点が重心であります。 ちなみに重心は、底辺の中点と頂点を、1:2に分ける点であります。

さて、なぜ重心は「底辺の中点と頂点を、1:2に分ける点である」となるのでしょうか? 強引に説明いたしましょう。 矛盾がたくさんありますが、無理やり納得してください。

先ほど、三角形の板を考えてもらいましたが、今度は下図のように、軽い棒3本と同じ重さの粘土3つで作った三角形に置き換えてください。

底辺の1本の棒と2個の粘土だけに注目してください。 これは、棒の中点でつりあいます。 つまり、棒の中点に重心があります。 つりあった点には、粘土2個分の重さがかかります。 というわけで、無理やりですが、粘土を棒の中点で合体させてしまいましょう。 今は三角形の重心を求めていますが、底辺の重心は動いていないので、別に問題ないでしょ? そしたら、合体した粘土と頂点の粘土を、新しい棒で刺してつなげます。

すると、合体した粘土と頂点を1:2に分ける点でつりあうでしょ? つまりここがもとの三角形の重心となるわけです。 ここって「辺の中点と頂点を、1:2に分ける点である」であります。 すごいでしょ?

では、ここで問題。 もとの三角形の各頂点の粘土の重さが違ってたらどうなるでしょう?? それでも同じ方法で重心が求まるのですよ。 下図のように、重さが a, b, c の場合を考えましょう。

同じように、底辺をb:cに分ける点で粘土を合体させて、それとaを粘土で刺して...図を見れば明らかですね。

というわけで、今日の講義は終了。 え? 何が言いたかったかわからんって? それは次回のお楽しみ。 これでややこしい幾何学の問題が、すらすら解けますぞ。

真面目に読んでくれた人に宿題。 この a, b, c の三角形、別に b や c を頂点と考えてもいいよね。 それぞれの場合についても、重心の位置を考えてみよう。 当たり前だけど、どの方法で考えても、重心の位置は同じになるのじゃよ。 つまり、3通りの答えが、同じ場所を表しているのじゃよ。

結論: 人生楽しようや。


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