第2話 うちの犬 (2000.07.26)


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うちは犬を飼っている。 昔、妹が拾ってきた、まぎれもない雑種の犬だ。 体は真っ白(いつも汚れているので、薄い肌色)で、耳の周りから顔にかけて茶色だ。 まあどうでもよい。

妹が根性と粘りで親の反対を押し切って、結局飼うことになった。 で、動物を飼うとき、まず名前を付けるのが普通である。 拾ってきた時はまだ赤ん坊で、「ク〜ン」と鳴いていたことから、妹は「クン」というとんでもない名前を付けようとした。 しかし、家族全員で猛反対。 正確には忘れてしまったが、母は「ゴン三郎」とかいう、なにやら古い時代の男らしい名前を提案した。 妹以外全員、母に賛成していた。 しかし何がどうなったことやら、いつのまにか「クン」という名前になっていた。 友達に犬の名前を教えるのが恥ずかしかったね…。

数年後、クンに予期せぬ大事件が起きた。 なんとクンの寝ているところが血まみれになっていたのだ! しかも大事な所付近から。 これは大変! たぶん膀胱炎だ! 急いで母の知り合いの動物病院に連れて行った。

深刻な家族の顔をよそに、病院の先生は大爆笑! 「これはあの日だよ!」 ……なに!! こいつはオスではなかったのか! 先生は引き続き大爆笑。 その時家族全員は思っていた。 ゴン三郎って名前付けなくて本当によかったと。

なぜか動物はすべてオスだと思ってしまう…。 ある友人も犬をオスだと思い込んで飼っていたが、ひどいことに、ある日犬小屋を覗いたら、子犬がいっぱい生まれていたらしい(実話)。 ダビスタでも「こいつは期待のダービー馬」とか思って、「ウルトラトニー」とか名前を付けて、藤枝厩舎にお任せしていると、「なんで阪神牝馬3歳ステークスに出るねん?」 ってことがよくある。

というわけで、クン牝9歳ぐらいは、今も元気で生きています。 それにしても、避妊手術もしていないのに、一度も子犬を産まなかったのはエライ! ちなみにもう産めない年齢らしい。

結論:名前を付ける前に、必ず性別を確認しましょう。


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