【ターゲットバードゴルフ】
●概要
合成樹脂の羽根つきボールを、普通のゴルフクラブで打つミニゴルフの一種です。
ボールは、バドミントンの羽根をゴルフボールに取りつけたような形状をしています。羽根は飛距離を押さえる働きをし、ピッチングウェッジで打ったとき18m、ドライバーで打ったとき30mが標準と言われています。
ボールを打つ動作は、ゴルフと変わりはありません。ただし、ボールはパラソルを逆さにした形状なので、ボールをフワリと高く打ち上げる技術が要求されます。
ボール自体の安全性は高いものの、ゴルフのクラブをフルスイングすることに変わりはないので、その点はゴルフと同じように注意が必要です。
●歴史
ターゲットバードゴルフの考案者である野嶋孝重が、ゴルフを始めたのは1960年(昭和35年)のことです。
当時、ゴルフの練習場は高輪練習場ぐらいしかありませんでした。
なんとか狭い場所でもゴルフを楽しめないものか、あれこれ工夫をして、ゴルフボールにバドミントンの羽根をつけるアイディアが浮かんだのです。これが、現在のターゲットバードゴルフの原型です。 1969年のアポロ11 号の月面着陸をテレビで見て、「パシッと発進し、フワーリと着地するところは、考案したゴルフボールと同じだ」と野嶋は思いました。ゴルフボールにバドミントンの羽根をネジで取り付け、試作球を友人に配ったことから次第に普及するようになりました。
ターゲットバードゴルフは、ゴルフのルールに準じているので分かり易く、狭いコースでも思い切りボールが打てる爽快感があり、他のスポーツでは使えない、起伏のある場所を活用することができるメリットもあります。このようなメリットを生かし、地域スポーツとしての村おこし、過疎対策などに活用されています。
●用具
1)ボール
ゴルフボールに、バドミントンの羽根がついたもの。
2)クラブ
普通の五フルクラブを使う。
3)スイングマット
ゴルフ用人工マットを使用。
4)ホール
上部ホールをアドバンテージホール、下部ホールをセカンドホールという。
前者は傘を逆さに立てた形、後者はフープ(輪)を地面に置いたもの。
●コース(公認常設コースの場合)
ホール数: 9ホール以上、18ホールが望ましい。
ホール距離: ショート・約30~40m
ミドル・約45~60m
ロング・約60~80m
パー数 : ハーフのパーは36を原則とし、
ショート2・ミドル5・ロング2とする。
面 積 :9ホールにつき7,000㎡以上、
全長600m以上とする。
ティーグラウンド: 台地状で、男性用バック・
女性用フロントの2つを設置する。
フェアウェイ : 3~6m幅で、芝とする。
境界線砂・溝により明確に区分する。
バンカー等 : バンカー・ウオーターハザードの
いずれか2種類以上を設置する。
●ルール
(1) ボールを正しく打とうとしてクラブを振ることをストロークという。
※ボールを打つ意志があれば、空振りになっても1ストロークと数える。
(2) 押し出したり、かき寄せたり、すくいあげたときは、反則として2打を付加する。
(3) 1ストローク中に2回以上ボールがあたった時は、1打付加し合計2打として数える。
(4) コースからボールが出た場合(アウト・オブ・バウンズ:OB)は一打付加し、
ホールに近づかないでOBラインよりクラブ1本分の位置に移動させ次のストロークをする。
(5) セカンドホールに入れた場合は、1打付加しホールアウトとする。
(6) プレースとリプレース
プレースとはボールを拾い上げて、「別の地点」に置くことをいいペナルティーはない。
また、リプレースとは拾い上げたボールを「あった地点」に置き戻すことを言う。
以下の方法に従えば自由にプレース出来る。この際羽根の向きは変えてもかまわない。
A スイングマットを使用するとき
1. ボールの真後ろにスイングマットを置く。
2. ボールを拾い上げる。
3. スイングマットの最前方に、ボールを置く。
B スイングマットを使用しないとき
1. マークせずにボールを拾い上げてもかまわないが、拾い上げた後で、位置関係が不明になる恐れがあるときは、マークした方が良い。
2. 拾い上げたボールが「あった地点」より6インチ(18cm)の範囲内で、
しかもホールに近づかない「別の地点」に置くことが出来る。
●ゲームの進め方
(1) |
スタート時のティーショット(第1打)の順番は、くじ引き、ジャンケン、コイントス等で決める。 |
(2) |
第2打からは、ホールから最も遠いボールから先にプレーする。(遠球先打) |
(3) |
2ホール目以降のティーショットの順番は、前のホールで最も少ないスコアのプレーヤーから行う。 |
(4) |
プレー順を間違えてプレーしても罰はなく、元の位置から打ち直す。 |