事業の概要

(1)事業の目的

本事業地域は、群馬、栃木両県の4市5町2村にまたがる渡良瀬川右岸に展開する扇状地及び台地部で、農業用水施設の老朽化と河床変動による取水困難となり、施設の維持管理費が増大しているとともに、かんがい施設のない畑地にあっては農業経営が不安定となっている。
本事業は、取水の安定確保と農業用水の水利調整を容易にするため合口計画を行ない、施設の改善に合せて草木ダムによって増強される水資源の合理的高度利用を図り、内部の農業基盤整備事業を行って農業経営の近代化を推進し、農業生産性の向上と地域開発に資することを目的とするものである。


(2)事業計画の要旨

前記事業目的に従い、水田8,760ha、畑地860ha、計9,620haに対するかんがい用水最大29.45m3/sを渡良瀬川の3地点より取水し、かんがいするものとし、取水地点には、各々頭首工を築造して取水の安定を図る。
岡登堰・藪塚台地・阿左美沼の3土地改良区は渡良瀬川上流土地改良区連合を設立し高津戸地点に大間々頭首工を、待矢場両堰・三栗谷用水の2土地改良区は、渡良瀬川中央土地改良区連合を設立し既設待堰地点に太田頭首工を、邑楽・赤郷台地・板倉台地の3土地改良区は渡良瀬川下流土地改良区連合を設立し既設邑楽堰地点に邑楽頭首工を新設して取水する。各頭首工の維持管理はそれぞれの土地改良区連合で行っている。
なお、 これら国営事業に係る主要工事計画は、次のとおりである。


〔頭首工〕
名 称 かんがい地域(土地改良区) かんがい面積
ha
用水量
m3/s
大間々 岡登堰・藪塚台地・阿左美沼 1,180
(畑地860)
1.99
太 田 待矢場両堰・三栗谷用水 6,640 21.03
邑楽 邑楽・赤郷台地・板倉台地 1,800 6.43


〔用 水 路〕
  新設及び改修 51.0km

〔受益者数〕
  18,118人

〔事業期間〕
  事 業 着 手 ・・・  昭和46年度
  事 業 完 了 ・・・  昭和59年度

〔事 業 費〕
  19,200,000千円

〔関連他種事業〕
  本事業に係る関連他種事業には、水資源開発公団施工の草木ダムがある。

位置図

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