本当の英会話

h.k

 今回の修学旅行で私が最も印象に残っているのは、やはり英会話だ。初めての海外旅行だったので当然現地に住む外国人と会話をしたりするのも初めてだった。今までも何度か外国人と話したこともあったが、日本に住んでいる人がほとんどだった。相手にも日本語が通じると思うと英会話のつもりでいても、どこか安心してしまって本当の「英会話」というのができなかった気がする。

 そういう点で今回のカナダ修学旅行は、ネイティブの英会話というものを体験できることに期待で胸がいっぱいだった。また、元々英語には興味があり自由に外国の人と話ができたら、とも思っていた。

 そんな気持ちでカナダに行ってきたのだが、やはり最初のうちは戸惑うことが多かった。初めて英語を使ったのは飛行機の機内だった。ただ飲みたいもの、食べたいものを言って「プリーズ」を付ければいいだけなのだが、結構緊張した。本当に通じるかどうか不安だった。しかし、たったこれだけのことなのだが、自分の英語が通じて返ってきたときはうれしかった。これをきっかけにだんだん英語にも慣れてきて楽しいと思うようになっていった。

 カナダの空港に着くと日本とはガラリと雰囲気が変わった。周りのものは何から何まで全部英語。聞こえてくる話し声などもすべて英語。最初は戸惑ったが、飛行機でのことを思い出し、なんとかやればきっと通じると信じて自分から話してみようと思った。

 オタワでのガイドさんの話だと、カナダ人が話す英語というのは日本人にとっても非常に聞き取りやすいらしい。そんなせいか「聞く」事に関しては割と聞き取りやすく、相手の言っていることも思ったより理解することができたと思う。

 最後のトロントでの班行動のときがこの旅行中で一番多く英会話をした。それまでも話してはいたが簡単な受け答え程度のものが多かった。そんな中このときにやっと本格的に食事の注文をしたりや道を尋ねたりしたのだが、そこで初めて自分の発音力のなさを実感した。それまでも何度か相手から聞き返されたりしてはいたものの、何とか通じていたからそんなに気にしていなかった。けれども班行動中に道を尋ねたときは本当に通じなかった。

自分の言いたいことが伝わらないというのは本当にくやしかった。今度はもっと英語力を付けて、またカナダに行ってみたいと思った。