ミュージカルを聞いて

c.t

私はビリー・ジョエルの歌が好きで、小さい頃から聞いていました。そして、カナダの修学旅行でビリー・ジョエルの歌で『ムービングアウト』というミュージカルを見ると聞いてとても楽しみにしていました。

 当日幕が上がり、生バンドの演奏が始まり、ダンサーが出てきました。ダンサーは最初からノリノリで、私はついて行けませんでした。私は段々と慣れてきましたが、外国人は最初から違和感無く見ているのかどうか疑問に思いました。日本の伝統文化の中の1つに日本舞踊という踊りがあります。その踊りは飛んだり跳ねたりはあまりしなくて、ゆっくりとした動きで踊ります。日本舞踊とミュージカルを比べると、あまりにも違いがあって興味がもっと出てきました。

 日本は謙虚な姿勢が良いと言われています。逆に外国では、主張する方が良いといわれています。習慣もまったく逆なところがあって、なぜこんなに違うのか不思議に思いました。会話するときも日本では目上の人と話すときは目より下を見て話すのが礼儀ですが、外国では逆にそれは失礼なのです。私もカナダの空港で荷物検査をしている時1人の従業員が「目を見て話しなさい!」と言って来たので、目を合わせようとしましたが慣れてないのでどうしてもずっと見ることが出来ませんでした。相手は訝しげに見てました。そういえば、目をそらすとやましいことがあると思われると聞いたことがあります。私はまさにその状態だったのでしょう。文化の違いってこんなにあるのかと再実感しました。

 しかし、文化の違いがあれどもすばらしいことは文化を通り越してすばらしいと実感が出来るのはこれまた不思議です。絵や音楽などは共通なのでしょうか。『ムービングアウト』が始まると同時に生バンドの演奏が始まったとき、あまりのすばらしさに鳥肌が立ちました。今の時代はテレビやパソコンで音や画像を見たり聞いたり出来ますが、やはり生はそれらをはるかに凌駕していて感動を与えてくれました。それと、劇以外にも客の反応が見れて面白かったです。踊っている人と見ている人がいてそれで成り立っているように見えました。最後のほうでは拍手喝采で、立って拍手している人が大勢いました。私も立とうかと思ったのですが、1度もそういう経験が無かったのでためらいました。今思えばやっておけば良かったなと思いました。周りを気にしてしまってやらなかったので、今度は周りを気にせずに自分が感動したかしなかったかでそういうことをやりたいなと思いました。『ムービングアウト』面白かったです。高校生活で1番思い出深いことになったと思います。