カナダへの修学旅行を終えて
t.f
日本で今まで暮らしてみて、僕の中での十七年間の世界がある。僕は生涯日本で暮らすと考えていた。それが普通だと思っていた。でも、このカナダへの修学旅行を終えたら、僕の考えが変わった。
僕の暮らしている町は日本の中でも外人が多い事で有名だ。町を歩いていても、よくブラジル系の人たちと会う。でも、その感覚すら日本の中での考え方だった。カナダでは、ヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系、などが、多くいたが、日本人はほとんどいなかった。
ここからは僕等の経験した事を話そう。僕等が地下鉄に乗っていて、僕の友達が他の乗客の足を踏んでしまった。そいつは、反射的に日本語で「すいません」と言った。「日本人ですか」と笑顔で答えた。その人は日本人だった。海外で地下鉄で足を踏んでそれが日本人。僕は考えた、この人はどの位の確率で日本人だったのだろう。僕はその時、将来この人の立場でいたいと思った。海外で地下鉄に乗っていて修学旅行生に足を踏まれた時、謝られて、笑顔で答えたい。これ自体に意味はないけれど、僕は海外で日本人と日本人がそこにいるのがすごいと思った。
僕の好きな小説の中のことばで、「広い世界を見ろよ、あとは自分で決めろ」がある。僕はこの修学旅行で少し広い世界を見る事ができた。まだ、足りない景色は多いけれど、僕は自分で決めないと行けない。僕は決めた広い世界を見たい、もっと多くの景色を見たいと思った。簡単に言うと世界に出たい。そのためには必然的に英語などの国際語が必要になる。僕はそれを勉強したいと思った。苦手だし、難しいけど、手に入れる物は、とても大きいと思う。世界の景色を見る力が手に入るから。