国と文化
h.n
「カナダ」それは一つの国なのに多くの文化がうまく混在している。事前学習の中では、公用語は二カ国語で英語とフランス語という事を学んだ。日本に住んでいる自分としては同じ国の中に二つの公用語があるという事が想像もつかなかった。だが実際にそういう国があるのだ。もちろん、公用語が二カ国語だからと言ってカナダ全土でその二ヶ国語が話されている訳ではなく英語圏、フランス語圏に分かれている。今回訪れたオタワ・モントリオール・トロントは二つの州に属している。オタワ・トロントはオンタリオ州、モントリオールはケベック州である。そして、オンタリオ州は英語圏でケベック州はフランス語圏である。また、この二つの州は隣り合っていて、オタワがたまたま中間地点であったために首都となった。昔、英語圏の人とフランス語圏の人との間で争いが絶えなかったそうだが、今までよく国が分裂せずにここまで来られたと感心する。それはきっとカナダの人々一人一人が「自分はカナダ人なんだ。」と思い続けているからではないかと私自身考える。
最近行われた『ケベック州は独立すべきか』という投票では反対側が勝利し、ケベック州独立は果たされなかった。もう一つの考えは二つの州同士がお互いの州の存在を尊重しあっているからではないかというものだ。その証拠に両方の語圏、つまりイギリスとフランスの建造物を一つの国で見る事ができる。今回訪れた都市で言うと、オタワではイギリス、モントリオールではフランス、さらにトロントではニューヨークのような街並みも見る事ができる。これはカナダだから成し得る事だと言える。
ところで日本はどうだろうか。北海道、沖縄などは昔の文化や言葉をそのまま残している訳ではない。そう考えると、カナダは本当に貴重な文化をもっている国だと言える。このカナダ特有の文化は私達みんなで守っていく必要があると思う。