英 語 

k.t

成田からトロントへ向かう機内で、私の座席から少し離れた所に日本語を話す人がいた。その人は日本人だった。隣の人と楽しそうに話していた。向こうから外国人の客室乗務員が来ていた。客室乗務員はその人に声をかけた。その人は流暢に英語を話し始めた。私の席の右側のアジア系の人も英語を話していた。トロントからバンクーバーに向かう機内に少年たちがいた。そのうちの一人がハングル語の本を読んでいた。韓国の人だと分かった。三人の少年たちが話し出した。それは英語だった。三人とも英語を喋っていた。私はとても驚いた。こんなにもアジア人が英語を喋っていることを。私が座っていたところから少し離れた所の人は英語が話せるとは思わなかった。右側のアジア系の人も。エア・カナダの中はやっぱり英語だった。中には日本語を話せる客室乗務員はいたが日本語を話すことは恥ずかしいと思った。そのとき英語力のなさを感じた。バンクーバーに向かう機内の三人の少年には頭があがらなかった。あんな小さい時から普通に喋れているなんて。とてもうらやましいと思った。私はあまりにも英語の勉強をしていなかったことに気づいた。しおりの英語もろくに勉強もしないできてしまった。自分は英語ぐらい喋れると高をくくっていた。でも甘かった。[水をください。]とも言えなかった。ただ、ウォーターとだけ言ってしまった。幸いカナダの人は間違った英語でもちゃんと理解してくれようとしたので何とか通じた。でも他の国はそうでもないかもしれない。だからこれからもっと英語の授業をちゃんと受け、毎日英単語を勉強して基礎を確実に身につけようと決心した。あといろいろな国や文化やマナーなども勉強しようと決めた。互いを理解すればスムーズに交流できると思った。最後にカナダに行ってきて一番思ったことは今の時代二ヶ国語喋れるのは当たり前だった。