★備前楯山写真集へ
【日 程】 平成9年9月20日(土)
【天 候】 曇り時々晴れ
【山 名】 備前楯山(1,272.4m)
【地 域】 足尾山塊
【ガイド】 栃木の山100(随想舎)
【地 図】
国土地理院地図(足尾)、日光・奥鬼怒・奥日光(エアリアマップ)
【ルート】 舟石峠(10:30) → 備前楯山(11:10-13:20) → 舟石峠(13:40)
皇海山・庚申山の登山口として有名な足尾の銀山平。その駐車場脇を右折し舟石林道に入る。
道は舗装されているが昨日の台風のせいか、青々とした落ち葉や枯れ枝が多い。
しばらく走ると舟石という岩を左に見て舟石峠に到着。
新しく造成された駐車場には車が3台あるが、まあ静かな山行が楽しめそうだ。
峠の周囲には、明らかに人手で均された階段状の土地がそこここにあった。
銅山が栄えた頃の遺跡だろう。登山道は、その横を登って行く。
道は良く整備されており道幅も広いが、丸太階段が多く、段差がかなりしんどい。
足元にはドングリが沢山落ちている。昨日の台風のせいだろう。
気持ちの良い雑木林をリズミカルに登って行くと、下草が丈の短いミヤコザサに変わった。
これも、また気持ちが良い。
しばらく行くと、犬連れの老夫婦が木の実を摘んでいる。
名前が判らないが2m程のツツジにも似た木に、紫色の小さな実が鈴生りに生っている。
一つ食べてみたが、甘酸っぱく少し渋い。(後日談:これはナツハゼだったらしい。)
ふかふかした土の道から岩場に変わると、程なく岩場の痩せ尾根に出た。
更に僅かで3等三角点のある備前楯山の山頂へ。呆気ない行程だった。
山頂からは、足尾の山々を一望できる。煙害で荒れ果てた山。治山事業の様子も伺えるが、
緑の回復には更に長い年月を必要としている。
そして、遠景がまた良い。中禅寺湖南岸の山々の大パノラマが広がっている。
阿世潟峠の奥に控える男体山は、残念ながら山頂を雲が覆っている。東を見れば、庚申山が。
その奥に皇海山が山頂だけ覗いている。更に南には袈裟丸連峰。真南には、
我が町桐生の根本山が確認できた。
山頂は5名ほどの人がいたが、皆さん2時間以上の長居をしている。だが気持ちはわかる。
ずっと私とお喋りをしていた単独行氏が、以前行った、
深沢から半月峠越えの登山口を案内してくれると言うので、一緒に下山にかかる。
登りで会った犬連れの老夫婦は、300mも進んでいなかった。時速100mか。
舟石峠からは、来た道とは逆に本山坑跡の方向に向かう。かなりの悪路だ。
途中の広場にはススキが茂り、周囲に点在する銅山の跡は、いっそう哀愁がただよう。
深沢の集落で半月峠への登山口を確認し、足尾ダムと荒涼とした松木沢周辺の景色を見物し、
単独行氏を駅に送って帰路についた。
【撮影機材:NikonF4+AF35-135mm(1:3.5-4.5),NikonCOOLSCAN II】
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