大戸川三滝敗退記


 春にはアカヤシオが咲き乱れるという大戸川源流。位置的には、桐生市の最深部と隣り合わせで、数々の滝が美しい渓谷です。

【登山日】 平成8年3月2日(土)
【天 候】 晴れ
【川 名】 大戸川
【地 域】 安蘇山塊(栃木県安蘇郡田沼町)
【ガイド】 栃木の山100(随想舎)
【地 図】 国土地理院地図(沢入)
【ルート】 蓬来山(10:10) → 学林口広場(11:00) → 雨乞の滝(11:05) → 遮断の滝(11:10) → 熊穴の滝(11:15) → 白ハゲ口広場(11:45-12:15) → 学林口広場(12:38) → 蓬来山(13:20) 

 蓬来山までの道路の脇に、「林道工事中、蓬来山から先通行止め」との看板が沢山有り、いやな予感がした。蓬来山は道路の東に東蓬来山、西に西蓬来山の岩峰からなる霊山だ。ここには駐車場やトイレが有り、ここに車を停めた。
 準備を整え歩きだすと、土木工事会社のバン2台に追い越された。益々いやな予感。道は、車1台通るのがやっとの所や広々とした所が交互に現れる。しばらく歩くと、アチャ!! やってるやってる。まさに工事の真っ最中。エンジンの音や削岩機の音が喧しい。結局工事現場は5箇所程も有り、場所によっては建設機械を停めて貰って、機械の腕の下をくぐった。
 工事箇所も終わり、静かな林道をまたしばらく歩くと、学林口広場に到着した。この広場も、トイレやあずま屋があり、水も水道から絶え間なく流れている。
 一息いれてあるきだす。道は小石を敷きつめた林道だ。ほどなく雨乞の滝の指導標があり、更に歩くと遮断の滝に着いた。水量は思ったより多く、なかなか見事だ。道端には、ワサビ田もある。
 熊穴の滝は、道から少し入った所で、途中までは踏み跡が有ったが、最後は道らしい道は無くなってしまった。見当をつけて藤つる頼りに登ると、岩の陰から見事な滝が見えた。足元には鹿の糞がころがっていた。
 元の道に戻り、次の目的地に向かう。だんだん雪が多く成ってきた道をしばらく歩くと、白ハゲ口広場に着いた。広場は一面の雪だ。ここもトイレやあずま屋が有り、この周囲の案内板が有った。
 この先には、三滝とタイコオロシの滝が有り、1周して来られる遊歩道がある。
 途中から氷室山への道も有るという。ぜひ行って見たいものだ。少し休んで出発すると、アレレレ!崖っ縁の細道は、雪がガチガチ、ツルツル、テッカテカで、かなり危険そうだ。少し迷ったが、今日は、アイゼンを持って来なかったので、諦める事にした。
 帰りは来た道を戻ったが、丁度お昼休みということもあって、工事現場は静かだった。

 少し心残りですが、一応、3ツの滝を見られたので、まあ我慢しましよう。