よくある質問
   

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質問1) 蛇が庭に出て困ります。撃退法を教えてください。
答え 

 ヘビをよせつけないようにするための忌避剤がいくつか市販されていますが、依頼されて当研究所でその効果を調べたものについては、有効性が認められたものはありませんでした。
 今のところ物理的に防ぐしか方法はありませんが、アオダイショウは登る能力が非常に高く、ほとんど敷地内への侵入を防ぐことはできません。春になるとツバメの巣をねらってよくでてきますが、見つけたら捕まえて、遠くへ放すしかありません。捕まえるのが恐くてできないという人が、ほとんどだと思いますが、毒はありませんので、1.5mくらいの棒の先に太めの針金などで引っかける部分をつけて、ヘビを引っかけてフタのあるポリバケツにでも入れることができれば、なんとかなるのですが。また、スネークトングといって、ヘビをはさんで捕まえる道具が、ペットショップで販売しています。限られた店でしか取り扱っていませんが、ホームページの検索で探せば、見つけることができます。
 マムシの場合、体が小さいので(60cm程度)、ブロック塀であればもちろん侵入を防ぐことはできますが、40cm程度の板塀でもほとんど侵入できません。一般にはマムシが庭に侵入してくることはほとんどないのですが、丘陵地帯や山に近い所では、夜間に庭でマムシに足を咬まれることが、時々ありますので、注意が必要です。このような所では、庭にも明かりをつけて、ヘビがいても見えるようにしておくのがよいでしょう。
 ヤマカガシもほとんど敷地内に入ってくることはありませんが、近くに田んぼや川があるところでは、まれに入ってくることがあります。しかし、ヤマカガシはほとんど害はありませんので、手を出さない限りは咬まれる心配はありませんが、小さな子が手を出して咬まれ、重症になっている例がありますので、注意してください。
 また、ヤマカガシは首の部分に毒腺があり、棒などで叩いたときに毒液が飛び散って目に入ることがあります。非常に痛く、炎症を起こしますので、絶対に叩いたりしないでください。
 庭に出たマムシを何とかしたいが、恐くて捕まえられないような場合は、殺蛇剤(ハブノック)が市販されていますので、当センター売店(0277-78-2887)にお問い合せ下さい。これは沖縄などのハブ用につくられたスプレーで、少し離れた距離からかけることができ、マムシなどでは少量で死んでしまいます。ただし、ヘビを殺すことは、あまりお勧めできません。化けて出ても、当研究所では責任は持てません。

質問2) ヘビが家の中に入ってしまった。どうやって追い出せばよいのか。
答え 

基本的には捕まえるしかありません。
 タンスなど家具類の隙間に隠れてしまうことが多いのですが、つつけばつつくほど奥に入ってしまい、出すのが難しくなります。刺激しないようにして、窓や戸を開けて、そのまましばらくそっとしておいてください。もちろん出て行くとは限りません。明るいときは隠れていて動き回らないこともあります。どうしても出てこないときは、小さなヘビであれば、ゴキブリホイホイを、少し大きなヘビであればねずみ取りの粘着板を部屋の隅に置いておけば、かかることがありますが、はがすことはできません。その後の処理はおまかせします。  
  

質問3) マムシは口から子ヘビを生むのですか。
答え 

 口から子どもを生む脊椎動物は、地球上にはいません(口の中で卵をふ化させて育てる魚や胃の中で育てるカエルはいますが)。本州で見られるヘビ、8種類の中で子ヘビを生む(胎生)のはニホンマムシだけですが、沖縄など南西諸島で見られるウミヘビ9種類の内6種類は子ヘビを生みます。また、ヒメハブも卵殻ではなく、薄い膜に包まれた子ヘビを生みます。さらに、海外では、ミズヘビの多くも胎生ですし、ボアやアナコンダの仲間、また、樹上性のアオハブ類やアメリカに住んでいる40種類ほどのガラガラヘビも子ヘビを生みます。
 このように子ヘビを生むヘビは多いですが、それではなぜ口から生まれると間違われることがあるのでしょう。7から8月上旬にかけて、妊娠している雌のマムシが、胎児の発育を促進するためによく日光浴に出てきていますが、その結果人と出会う機会も多くなり、この季節に咬まれる事故が最も多くなります。それで、子ヘビを産む時に牙が邪魔になるので積極的に人に咬みつく、と思われるようになったのです。
また時には母親の腹を食い破って出てくると言う人もいます。子ヘビが出てくるのは、尾の付け根にある総排せつ腔からで、ここから糞をしたり卵を産みます。(これは鳥も同じです) その穴から子ヘビが出ているのを見て、間違ったのでしょう。また、車でひかれたり、叩き殺されたりした時に、おなかの中で十分成長していた子ヘビが破れた腹から出てきたのを見て、そのように間違ったとも考えれます。ヘビは、エサを丸飲みにできても、食いちぎることのできるような歯は持っていません。
 ヘビは手足がないというだけで、特殊な生き物ではなく、他の爬虫類と大きな違いはありません。手足がないということも別に特殊なことではなく、トカゲの仲間には手足のないヘビトカゲが何種類もいます。  
 

質問4) ヘビにも骨はあるの?
答え 

もちろんです。
 体がくねくね動くので、ミミズなどのように骨がないと思っている人もいますが、頭骨、背骨、肋骨、尾骨などきちんとそろっています。そしてそれらの骨に筋肉が複雑にくっついているため、体がくねくねと自由に動き、また、獲物にしっかりと巻きついて、強く締めつけることもできるのです。ただし、胸骨はありませんので、肋骨が腹側で固定されていないため、コブラのように肋骨を広げることができ、また、ウロコの間の皮ふも伸びるため、ヘビの体のよりも太い動物を飲むことができるのです。 
  

質問5) ヘビは1年に何回脱皮するの?
答え 

 野生のヘビがどれくらいの間隔で脱皮しているかはわかりません。飼育下では、だいたい2ヶ月に1度くらいです。もちろん与えているエサの量によって、成長の速さは違いますので、多く与えればそれだけ速く成長し、脱皮の間隔も短くなります。飼育下では、冬も暖房して同じようにエサは与えていますが、脱皮の回数は少なくなる感じがします(正確には調べていませんが)。
 本来、冬の間は冬眠しているため、脱皮はしませんが、飼育しているヘビでは、エサを与えているため成長し、脱皮もします。