ホトケノザ(仏の座)

春になると、庭や畑などいたるところに、小さなホトケノザのピンク色した花が見られます。
花期は、普通3月から6月なのですが、冬が暖かいと1月中旬から咲いてしまいました。
ホトケノザは、葉の形が仏像の蓮の花をかたどった蓮華座(れんげざ)に似ていることから付けられたそうです。
春先に咲くピンクの花は、3月になると畑一面がピンクに染まります。
花の形は、蜜だけ横取りされないように長い筒状になっています。こんな長い花なので、蜜を吸える蜂は、ハナバチぐらいでしょう。
仏像(甲府市善光寺)の蓮華座と花の下の茎を取り巻く葉の形が似ています。
開いた花(右)とこれから開こうとしている花 おしべに付いている花粉 開かない花
運悪く花粉が運ばれなかった花は、筒状の花が咲き終わったあと、ホトケノザは、第2の花をつけます。これを閉鎖花と言います。花が開くことも虫に花粉を運んでもらうこともなく、丸い花のようなものです。開かないのですが花の中では種子が作られます。
このことを、自稔性の花といいます。
 ホトケノザの種は、エライオソームと言う粒子がついています。アリはエライオソームのついた種子をよく運ぶそうです。
ところが、こすられたり乾いてくるとエライオソームが取れてしまい、アリは種に見向きもしないそうです。
蓮華座に付いている種子。白いエライオソームが付いています。 ちょっとさわったりするとエライオソームが取れてしまいます。

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