〔5〕  カシュガル


  カシュガルはイスラム教徒ウイグル族の街である。街に行き交う人々の顔付きは今までとは大分変わってしまい、中央アジアに来たという感じがした。カシュガルに行かなければ新疆に行ったことにはならないという。


   (1)  アパク・ホージャの墓

   


  16世紀末、新疆イスラム教の著名な指導者アパク・ホージャとその家族の陵墓である。カシュガルを治めた歴代の権力者の墓である。建物はイスラム風だけでなく、インド風の特徴もある。

  清の乾隆帝のウイグル人貴妃であった香妃がここに葬られたと誤り伝えられたため、香妃墓とも言われる。

  夕食はイスラム料理の食堂に入る。羊肉を串焼きにしたシシカバブー2串と麺を食べる。シシカバブーは新鮮で軟らかい羊肉を鉄串につけ、無煙炭の火で焼きながら塩・唐辛子で味付けしてある。3人で20元(300円)という安さである。


   平成14年9月21日(土)

    (2)  シルクロード博物館

 


  8時半でようやく明るくなる。バイキングの朝食を頂く。シルクロード博物館は10時を過ぎているのに門扉が閉まっていたが開けてもらって中に入る。年代順に昔の文物が展示されている。特に何千年も前の文物や技術には驚く。ミイラも一体あった。シルクロードを紹介する展示である。

        (3)  バザール(@)

 


  博物館を出てからはバザールを目指してのんびり歩く。バザールは農産物・日用雑貨から手作りの工芸品まであらゆる品物が山と積まれていた。朝鮮人参を100元で押し付けられる。観光客と足元を見られてか高い買い物になったような気がする。

  公共バスを乗り継いでホテルに帰る。


     (4)   莫爾仏塔

     

  ホテルから呼んでもらったタクシーで砂漠の悪路を走り、中国最西端の仏教遺跡といわれる莫爾仏塔を訪ねる。砂漠の中に残る遺跡は破壊されて穴が開き、崩れかけた土の塔としか見えなかった。こんな大きな遺跡が作られた昔の繁栄を偲ぶしかない。

  ホテルに帰ると、仲秋の名月ということで月餅をプレゼントされたのは嬉しかった。夕食時にも月餅が出たが、これは部屋に持ち帰る。煌々と照る満月を見ながら、月餅をつまみにして飲んだ白酒(45度)の味は格別だった。
                                                      

    平成14年9月22日(日)


  今日もホテルの食堂で朝食を摂る。米粥は塩気が無く、高粱粥は砂糖で甘い。他に粟粥も食べる。味付け卵などをお菜にする。トマトには相変わらず砂糖が掛けてある。


    (5)  ユスフ・ハズ・ジャジェブ墓

      


  11世紀後半、カラハン朝の大侍従となったウイグル人思想家の墓は小学校の敷地内にあった。室内に飾ってある陶製の大きな箱がお墓というのは不思議に思えた。


         (6)  バザール(A)

 


  公共バスを乗り継いで、再びバザールへ行く。日曜バザールは物凄い賑わいと聞いたが、それほどでもなかった。冬虫夏草を25元で買う。

  大通りの食堂で昼食にする。餃子10個の1皿〔5元)を注文する。中身は羊肉を刻んだもので脂肪が多い。6個食べるのがやっとであった。ホテルに戻って一休みする。

  夕方、ウイグル人のバザールへ行く。行き交う人々の顔は中国人(漢人)の顔付きとは全く異なる。本屋には中国語の本は1冊も無く、マンガからすべてがウイグル語の本であったのには驚いた。ウイグル族の気概を垣間見るようだった。

  屋台のような店で、シシカバブー2本(1元)を食べる。焼きたてのせいか美味しかった。

  ホテルに戻り、カシュガル最後の夜ということで豪華な夕食とする。スッポン・烏骨鶏・冬虫夏草・クコの実などが入った一番高いスープ(126元)を注文する。地酒は瓶の半分しか飲めなかった。豪華といっても全部で252元(3780円)だった。


   平成14年9月23日(月)

    (7)  バザール(B)

   

  9時に太陽が丸い姿を見せる。朝食後、11時にホテルをチエックアウトする。荷物をフロントに預けて三度目のバザールに行く。道路際の理髪店が目に付く。
  メロンの切り身(0.5元)を食べたが、みずみずしくて大変美味しかった。黄色のイチジク(3個2元)も食べたが、味は日本と同じである。ただ、周りをハエがぶんぶん飛びまわっているのには辟易した。有名な絨毯は高くて手が出なかった。でも心残りだった。

  昼食は、屋台で黄色の素うどん風の麺(1.2元)を食べる。なんとか全部食べられた。

    (8)  500年前の家並み

 

  昼食後500年前に建てられたままという建物が並んでいる街路をゆっくりと見て歩く。これらの建物がいつまで残されるかが気になった。路地には子供や老人の姿が多かった。

  帰途、スーパーに立ち寄り、お土産のお茶を買う。定価通りだが安くて品質は信頼できるという。

  ホテルに戻って、夕食を軽めに摂る。三晩お世話になったウエートレスにチップ(10元)を差し上げる。            


  カシュガル空港を22:35に出発する。機内では、隣席の若い中国人が話しかけてきた。筆談と英単語でなんとか話をつなぐ。

  ウルムチ空港には翌日の0:30に到着する。前に泊まった同じホテルに入るが、寝たのは2時過ぎだった。