コピーコントロールCD


最初に言っておかなければならないが、このコピーコントロールCD(CCCD)というのは、
正確に言うとCDではない。
なぜかというと、CDというのはレッドブックというものに規格が書かれていて、
それに準じてないとCDとはいえないのである。
このCCCDは、このレッドブックに違反しているのである。だからCDではない。

じゃあなんでCDショップにCCCDが売っているの?と言われても、
DVDがCDショップに売られているから、まーしょうがないか、といった感じだろう。

んで、このCCCD、去年の3月から発売されている。
一部では、相当議論されていたのだが、結局大きな動きはなく、今でも普通に採用されている。

このCCCDには最大の問題点がある。
なんせCDではないので、CDプレイヤーで聞けないものもあるということである。
ちなみに、私のカーステレオもだめっぽい。
これは、CCCDの中に多数のエラーをわざと入れているためで、
ステレオによってはCDと認識してくれないのである。

そもそも、なんでこんな欠陥のあるCCCDを導入せざるを得なかったのか?
某大手レコード会社によると、「コピーを防止して売上を増やすから」だそうな。
コピーが行われているせいでCDが売れない、といっているのである。

たしかに、レンタルでCDを借りてきて、CD-Rにコピーしてしまえば買わずに済むし、
CD-Rが一般層にも知れてきたから、コピー防止のために導入しようという考えはわからなくはない。

しかし、本当にCDコピーが増えてきたから、CDの売上が減ってきたのだろうか?
私の答えは「ノー」だと考えている。

現在、DVDというメディアが普及しつつある。
プレステ2にもDVDが見れるため、一気に普及したと言っていいだろう。
そのDVDのソフトは、安いものだと1000円を切るくらいで買える。
高いDVDでも4000円前後。しかも値段は下がる傾向にある。

ところが、CDの値段は、アルバムだと3000円、シングルでも1000円前後である。
しかも、値段を下げることはない。

ということは、わざわざ値段の高いCDを買うよりも、DVDソフトを買うほうがお得と考えてしまうだろう。
これが、CDが売れなくなった原因の1つと考えられる。
渋谷にでかでかと広告を作ったり、テレビのCMで多額の宣伝費を使い、CDの値段を下げようとしない。
これでは、いつまでたってもCDは売れなくなるままであると思う。
後は、娯楽の多様化により、CD以外にもDVDやパソコンソフトといったものにお金を使う人が増えたことが、
あげられる。

ほかにも、昔のCDを中古ショップで買って聞く人も増えているのではないだろうか。
いままで買ってきたCDをあらためて聞く人も多いと思う。
それほど、現在発売されている曲に魅力が無さ過ぎるのではないだろうか。
実際、今では昔流行った曲をリバイバルして出したり、昔の曲を詰め合わせてCDにしたりしている。
それが売れているのだから、いかに今の曲が魅力ないのかよくわかる。

今CDを買おうと思ったら、相当考える。
昔は「ちょっと聞いてみよう」ということでCDをよく買ったが、
今では、そんなことで3000円は出せない。
100円ショップでクラシックのCDを買ったほうが得と考えてしまうからである。

去年、CCCDを発売するときにメーカーは、これで売上が伸びると思ったに違いない。
しかし、現実はその逆だったのではないだろうか。

近くのデパートではCD売り場が無くなった。売れ行きが悪くなりすぎたのだろう。
CCCDというものは、本当に採用して成功だったのか、いまだに疑問が残る。



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