用語の解説


1.パラ
 パラグライダーを略して”パラ”とも言う。パラグライダーはセール(翼布)とライン(吊索)だけという、人間が空を飛ぶために必要な最低限の要素のみで構成された、シンプルな飛行用具。

2.クロカン
 クロカンとはクロスカントリーの略である。日本語では野外飛行という意味で、出発地から遠く離れたところへ飛ぶ長距離飛行を指す。XCと略する。

3.キャノピー
 パラグライダーのセール(翼布)の部分を総称してキャノピーと呼ぶ。

4.ライズアップ
 離陸するためにキャノピーを立ち上げる(頭上に持ってくる)操作のこと。

5.エアーインテーク
 キャノピーの前縁部(リーディングエッジ)に開いた開口部分。ここから空気が入って翼の形に膨らむ。

6.テイクオフ
 離陸のこと。離陸地点のことをこう略称することもある(テイクオフポイント)。

7.スロットル
 エンジンのガソリン量を調整する絞り弁。このガソリンの量の調整によりエンジンの回転数を変化させる。

8.グライダー
 動力なしで空を飛ぶことができる滑空機のことを言う。しかし、今ではモーターグライダー(動力滑空機)と呼ばれるものもある。

9.ウルトラライト・プレーン
 超軽量動力機のことを言う。一般にはウルトラライト(又はマイクロライト)、あるいはさらに省略してULP(ユーエルピー)と呼ぶことが多い。

10.手がかじかむ
 前に進むので風を切る、また上空は地上よりも寒いということの他に、プロペラが後方へ強制的に風を送っているために、冬に飛行すると言うことはとてつもなく寒い。

11.サーマル
 熱上昇風。この風にのって高度を維持または上昇するのがサーマル・ソアリングと言う。

12.グライダー
 ここで言うグライダーとはパラグライダーのことを言っている。

13.プロペラ
 パワード・パラグライダーはエンジンユニットと呼ばれる機械を背負って、このユニットにプロペラが付いており推進力を出す。

14.パワード・パラ
 補助動力付きパラグライダーのこと。通称モーターパラグライダーと言っているが、国際的にはパワード・パラグライダー、略してパワード・パラまたはPPGと言っている。

15.フルスロットル
 エンジンに送るガソリンの絞り弁を全開にしてエンジンの回転数を最大にすること。

16.ランディング
 着陸のこと。着陸場をこう略すこともある(ランディングポイント)。

17.ローター
 障害物の風下側に起きる乱気流のこと。パラグライダーがこの乱気流に巻き込まれると極めて危険である。

18.ホバリング
 ヘリコプターやハチドリの空中停止のこと。

19.アイドリング
 エンジンを空転させること。今回の場合はエンジンの回転数を上げないこと。

20.迎え角
 翼(キャノピー)の空気の流れに対する角度を言う。パワード・パラはエンジンの力で後ろから押すので、山飛び用のパラグライダーとこの迎え角が異なる。

21.ウインドグラジェント現象
 地表付近の風が上空よりも弱くなる現象を言い、地面との摩擦の影響である。

22.ブレークコード
 パラグライダーのコントロールを行う紐。キャノピーの後縁部(トレーリングエッジ)につながっている。左右に分かれたグリップを両手に握って引き下げると、翼の後ろを下に引っ張り抗力増大によりブレーキがかかる。コントロールラインと呼ぶこともある。

23.フル・ブレーク
 ブレークコードを目一杯引くこと。ランディングの最終段階で使う。

24.フレア
 ランディングのためにブレークコードを引き、スピードをゆるめる操作を言う。キャノピー後端を折り曲げ空気ブレーキとすること。

25.エクステンドグリップ
 上空に上った時などにプレークコードを握っている手が疲れないように、あまり手を上に挙げないですむようにと、プレークコードを長くするためのリング

26.最大上昇、最大沈下
 上空では地上と違い、上下方向の風も吹いているためにパラグライダーに乗っていると、横揺れだけではなく、かなり上下の動きも激しい時がある。この上下移動を数値で表したもの。