午後から雨になると言うことで、午前中に飛ばせてもらえる事になった。出発前に「大川さん、死ぬときには、痛くないように殺してあげますよ」、との上野校長の冗談を聞きながら準備。僕にはレスキューパラシュートが無いのが気になったが、エンジンをかける時には緊張ですっかり忘れてしまっていた。緊張で立ち上げに二度失敗した後に、違う人が飛び立ってその間は待機と休憩。少しずつ風が強くなってきて(この間と同じように、またお預けか)と思っていた。よく考えると、エンジンを背負っても、立ち上げの練習の時と変わりがないのに気がついて安心した。![]() 下の住宅が本当に小さく見えた。ありきたりの言葉を借りれば、マッチ箱のようだ。左のブレークコードがきつかった(着陸後に調べてもらったら、引っかかっていたそうだ)。自分が飛び立った所を探した。すると、小さな白いキャノピーが本当に小さく見えて、やっと見つけられた。もちろん、無線で誘導してくれているから、分からなくても問題ないが。づっと上を見ると、別のパラが飛んでいるのが見えた。後で聞いた処によると、僕の前に飛び立った横山さんだった。渡良瀬川も良く見える。そこに落ちて行きそうで、やはり恐かった。 ![]() 上野校長と助手の清水君が近づいてきて、僕の手を取り「おめでとうございます」と声を掛けてくれた。それに答えて「ありがとうございます」と答えて、僕の初フライトは終了した。思い出してもづっと緊張していた。聞くところによると、飛行時間は約10分、最高高度:150m程度だったそうだ。 |