平成15年第4回佐野市議会定例会会議録

平成15年第4回佐野市議会定例会会議録




平成15年第4回佐野市議会定例会会議録(第5号)
(抜粋)
平成15年9月11日(木曜日)
 議事日程第5号
  日程第1 一般質問

○議長(飯塚昭和君) 2番、大川圭吾君。 
          (2番 大川君登壇)

○(2番 大川君登壇) 重量級の質問者が相次いで皆さんお疲れ
でしょうが、9月定例市議会一般質問の18人目最終登壇者と言う
ことで、軽量級の私ですが精一杯質問させて頂きますので最後まで
おつきあい願います。今回のテーマは、1.行政に対する不当な要
求の排除について、2.悪徳商法対策について、3.佐野市で活躍
した人の伝記を小冊子にまとめることについて、4.市民会館とご
み焼却炉の解体についての4項目です。
 最初は行政に対する不当な要求の排除についてです。2年前の
2001年10月31日に当時鹿沼市環境対策本部参事、小佐々守さん
57歳が、何物かに連れ去られ殺害されました。この事件はとても不
幸な事件ではありましたが、行政のあり方だけではなく理不尽な対
行政暴力や官業との癒着の問題など、非常に大きなそして多くの課
題を浮かび上がらせたと思います。
 小佐々さんが失踪してからしばらくして、私が勤務する会社の組
合事務所に小佐々さんの失踪と情報を求める顔写真の入った1枚の
チラシが掲示されていました。その時は小佐々さんが失踪してから
かなりの時間が経過していること、失踪の特別の理由な無いこと、
そしてゴミ処理関係の仕事をしていたことから、ビラを見ながら「仕
事の関係だと思うけれど、暴力団関係かそれに近い人に連れ去られ
て、たぶん殺されてしまったよね」と言ったのを覚えています。不
幸にも私の予想は的中してしまいました。
 下野新聞もこの事件をかなり大きな事件と捕らえており、8月12
日より「断たれた正義」鹿沼事件として連載を組んでおり、この連
載は今でも続いています。この事件の経過をここで簡単に述べてお
きます。失踪は勤務先の市環境クリーンセンターを退庁後、連絡が
途絶え、2001年11月1日午前6時半ごろ、同センターから約300
m離れた市道わきで、倒れた小佐々さんの自転車、カバンと財布、
眼鏡などが見つかりましたので、警察は事件に巻き込まれた可能性
が高いと判断して捜査に入りました。そして1年以上経過しました
今年の1月になって、警察は暴力団関係者を任意で取り調べに入り、
2月6日に営利目的誘拐容疑で埼玉県内の産廃収集運搬業の男ら4
人が逮捕されました。そして鹿沼市内で一般、産業廃棄物の焼却処
分などを行う会社を設立し、小佐々さんの殺害を依頼した男が自殺
しました。
 今年の2月11日に鹿沼市総務部参事兼税務課長53歳が、わざわ
ざ自宅から約二キロ離れた市役所まで車で行って非常階段から飛び
降り自殺をしました。8月15日の下野新聞によりますと、親しい
同僚の次ぎのような話を載せています。「知っていることをすべて
ぶちまけてから死ねばよかったのに、と言う人がいる。でも、それ
が言えないから死ぬしかなかったんだ」。その後今年の3月には鹿沼
市議会で事件の真相を解明するために百条委員会が設置されました。
そして5ヶ月間で16回の会合が開かれ、8月には最終報告書がま
とめられました。これによりますと、業者に便宜を図る内容の「念
書」についても、偽造を指摘しましたが、肝心の作成者は特定出来
なかったようです。下野新聞の解説では百条委員会での最終報告書
に対して次ぎのように述べております。私もこの事件に対して興味
を持ってきた者として同じように感じましたので、一部ですが紹介
します。百条委は「一部職員と業者との不適切な関係」を指摘した
が、「一部職員」の特定はできなかった。市民から「結局、だれが悪
かったの」という声が上がったように、黒い関係の具体像は描き出
せず、組織としての在り方がどうだったのかという視点にも欠けた。
「原則公開」を標ぼうしつつ、半分以上が非公開となった運営にも
疑問が残る。「プライバシー保護」などを理由としたが、闇を明らか
にする場が密室となったことで市民の信頼度が低下したことは否め
ない。結果として、市も議会も長年の癒着を見逃していた。百条委
の審議は幕を引いたが、再発防止策の提言をポーズに終わらせない
ためにも、市議会は市に早期実現を促すことも大きな責務だ。さら
に、これまで以上に市行政へのチェック機能を強化しなければなら
ない。以上の内容でした。尚、鹿沼市議会は百条委員会を当初原則
非公開としておりましたが、市民の批判が相次いだことにより3回
目の会合で原則公開に改めたようです。
 この事件はこの佐野市にも大きな影響を与えました。佐野市のご
みは昨年12月より全て外部委託処理が始まりました。佐野市が焼
却をお願いしているうちの約7割、約56トンを自殺した容疑者が
役員を務める廃棄物収集運搬業者によって、鹿沼市内の民間廃棄物
処理会社に搬入し焼却処分されていました。この時点では佐野市の
ゴミ運搬に支障をきたす恐れがありましたが、許可先の鹿沼市と対
策を協議し事なきを得たことは、議員全員協議会で報告がありまし
た。さらに佐野市に関してですが、次ぎのような事も報じられまし
た。小佐々さんの殺害を依頼したとされる廃棄物処理業者は、2000
年の春に佐野市から委託された一般ごみの一部を「市内で収集した
ごみ」と偽って、処理単価の安い鹿沼市の処理施設に持ち込み、利
ざやを稼いでいたようです。関係者によると、こうした不正行為は、
当時の市側からほとんどチェックを受けませんでしたが、参事就任
直後の小佐々さんに明細を求められたため、業者側は架空の報告書
を作って提出していたようです。佐野市はゴミ焼却炉が故障したた
めに2000年の4月と5月の2ヶ月間で1680トンの処理を鹿沼の美
化センターに依頼しておりました。ところが、このうち実際に美化
センターで処理されたのは860トンで、残りの820トンは鹿沼市の
環境クリーンセンターで処理されたようです。処理料は、美化セン
ターで処理した場合、1トン当たり32,000円だが、鹿沼市環境ク
リーンセンターだと、「事業系廃棄物」に限って15,000円で処理で
きるため、積み替え料を差し引いても1,200万円近くが水増しされ
た計算になります。佐野市としては、契約通りにゴミの処理が行わ
れた以上、根本的な被害は無いとも言えますが、佐野市のゴミによ
って不正な利ざやを稼がれたことが判明した以上、ある意味では佐
野市は被害者かも知れませんが市民に対しての何らかの説明責任が
あると思います。当然鹿沼市との間で話し合いがもたれたと思いま
すが、その結果はどうなったのかをお伺い致します。
 でも、旧環境クリーンセンター所長時代から、小佐々さん宅には
「いい気になるな」といった嫌がらせの電話があっようです。また
2000年10月、環境対策部参事として同センターに2度目の就任を
した時、「業者に怒鳴られた。怖い職場だ」などと何度も周囲に漏ら
していたようです。この事件は行政に関しての不当な要求に対して
どのように対処するか、また行政と業者との癒着の問題、内部告発
制度について、そして百条委員会などの審議時において住民の知る
権利とプライバシーの兼ね合いをどのように両立させるかなどの問
題を提起しているように思います。さらに小佐々守さんの妻である
洌子(きよこ)さんは、「職場の人たちなどは、業者とトラブルがあ
ったのを知っていたと思う。夫がいなくなって早い時期にみんなが
言ってくれれば、もう少し早く、半年くらいで犯人逮捕も可能だっ
たのではないか」と語っています。また自殺した参事が残した遺書
には「自分の意思は組織の中にいると、押し通すことはできない。
強い組織には一人では勝てない」、と書いてあったそうです。このよ
うに一度大きな問題が起きた時の関係者の口の重い問題、社会正義
に反することが組織内で行われた時の内部告発制度と告発者個人の
保護の問題など、たくさんの課題を投げかけていると思います。
 ここでさらにいくつかの質問をさせて頂きます。警察庁の調べに
よりますと、全国の自治体の公共事業や産業廃棄物処理など約3000
部署のうち、約3割が暴力団や右翼を名乗る団体から物品の購入や
行政指導をめぐる便宜供与などの不当要求を受けたとのことです。
内容的には、物品購入、機関誌の購読、公共事業の受注業者に行政
指導、公共事業の入札、下請けに便宜といった行政事務に関するも
のが多いそうです。そして8割以上が要求を拒否していますが、ト
ラブル拡大の恐れや、対応に不慣れ、他機関でも応じているからと
言った理由により一部の要求に応じている場合もあるそうです。そ
こでお伺いしますが、佐野市において、公務上に対する不当な要求
や暴力や脅し、嫌がらせなどの実態と対応状況と要求に応じたこと
があるか、それに窓口その他で大声をあげるなどの威嚇行為または
その他の迷惑行為の実態をお聞きします。
 鹿沼市では業者など外部からの不当な要求に対応するために、警
察や暴力団追放センターと連携し、職員が複数で行動するなどの心
構えを文書化した危機管理マニュアルの策定を行うようです。また
同様に県や宇都宮市、今市市、栃木市、町では上三川町なども準備
を進めています。隣の足利市においても全庁をあげての組織的な対
応を行い、県警や顧問弁護士などと連携し、窓口で大声を出すなど
の迷惑行為に対しても対応して行くようです。そこで佐野市におい
て、行政に対する迷惑行為を含む不当要求対応マニュアルの作成に
ついてどのように考えているかをお伺い致します。
 このテーマの最後の質問になります。8月27日の下野新聞によ
りますと、鹿沼市環境対策部参事、小佐々守さん殺害事件で同市議
会の調査特別委員会が市に提言した内部告発制度について、阿部和
夫鹿沼市長は26日の定例記者会見で「制度化に向け考えていきた
い」と前向きな姿勢を示した、と報じています。また最後に、市四
役対象の倫理条例制定についても「前向きに取り組む必要がある」
とした、となっていました。内部告発と言って思い出すのは、1972
年昭和47年に佐藤政権下で起きた沖縄返還密約事件です。外務省
の女性事務官が毎日新聞記者を通して内部告発しましたが、その結
果外務省の国家機密を外部にもらしたと言う罪、つまり国家公務員
法違反で逮捕され有罪になった後に懲戒免職になってしまいました。
この事件は情報は誰のものかと言うことを改めて私たちに問いかけ
た事件であります。また勇気を持って内部告発をした人のその後を
追ったら、その人たちが何年か後に結局は閑職においやられてしま
っていたと言う話も聞きます。まだまだこの日本社会では、社会正
義よりも仲間と組織を裏切ったとの思いが先行し、告発者に対する
組織の中での不利益が予想されます。ですから、制度化においては
内部告発者の保護を第一に考えなければならないと思います。そこ
で佐野市としては、内部告発制度の制定及び市四役対象の倫理条例
制定について、どのように考えているかを伺います。また、鹿沼事
件で調査委員会から提言のあった外部監査制度導入についての佐野
市の見解をお聞かせ下さい。

 次ぎのテーマは悪徳商法対策についてです。私は佐野市議会議員
と言う立場上、この一般質問では、まず佐野市内で起きている問題、
特に緊急性のあるものや大きなテーマ、そして新聞記事などで話題
になったテーマを主に取り上げるようにしてきました。世界的な問
題や日本を取り巻く問題でも、非常に大きな問題はたくさんあり、
佐野市も世界のそして日本の一部である以上、佐野市内においても
大きな問題には違いないとは思いますが、私自身としては重要性を
下位に置いてきました。今回のテーマ悪徳商法対策については、必
ずしも佐野市特有の問題ではなく、私自身の考えからすると下位の
テーマです。しかし佐野市内でもあまりにもサラ金の多重債務や悪
徳商法に苦しんでいる人が多いのを知ったのが、今回このテーマを
取り上げた理由の一つです。
 先日、サラ金の多重債務で自己破産になりそうな人から相談を受
けた人からの依頼で、市でこのサラ金の多重債務の問題やヤミ金融
対策をどうにかできないかとの依頼を受けました。その時は、「この
問題は国としての対応が必要で、市としての対応には限界があるの
ではないかな」と答えておきました。また他市での議員の話では、
1ヶ月に一人程度の多重債務に関しての相談があると聞き、現在の
不況が思ったよりも市民生活に重くのしかかっており、極めて憂慮
すべき状態になっているように感じております。新聞でもヤミ金融
の被害は今年上半期で16万人、被害総額173億円で、昨年分を既
に突破していると報じております。携帯電話を利用した通称090金
融なども暴力的な取り立てを行い、債務者を自殺にまで追い込むな
ど社会問題化しております。
 また悪徳商法に関してですが、私のところにも品物を何回も勝手
に送りつけてきて、請求書がその都度送られてくるとの相談や、私
自身へも先物取引や東京のマンション購入の斡旋で困っております。
私に対しての先物取引や東京のマンション購入の斡旋などは決して
犯罪行為ではないとは思いますが、仕事中に電話が掛かってくるこ
とや、断っても電話を切らないこと、先日などは3日間で7回も同
じような電話が掛かってきたことなど、仕事にも影響を与えて困っ
ております。また私は総務と言う会社の窓口にいるために、同じよ
うな電話を社外から受けることも多く、「仕事中につき取り次げま
せん」と告げると、相手が怒りだしたりして精神衛生上も良くあり
ません。私には会社ばかりではなく、自宅までしつこく掛かってき
て、うまい断り方を教えてもらいたいほどです。
 主に悪徳商法と呼ばれる主なものだけでも、利殖目的商法、内職
商法、商品先物取引、インターネットを利用したねずみ講、資格商
法、かたり商法、催眠商法、点検商法、公団住宅申込代行商法、占
い商法、フラワーレンタル商法、内職商法、名義貸し商法など数限
りなくあります。近頃有名になった商法としては、デート商法など
がありますが、それにしてもよく後から後から色々な商法を考えつ
くものです。また「おれだよ、おれ」と息子や孫を装って高齢者に
電話し、現金をだまし取る「おれおれ詐欺」が全国で多発している
そうです。前にひたすら数十年働き続けてためたお金を全てだまし
取られてしまった事件をテレビは写しだしていました。一度だまさ
れた人は再度だまされやすいと言うことで、一度だまされた人のリ
ストが流されているために複数回に渡って被害にあったりする人が
いると聞いたことがあります。
だまされたと言うニュースなどを聞くと、自分はダマされないと
言う人が周りに必ずいますが、決してそんなことはないと思います。
“これがパクリの手口だ”と言う本を読んでいましたら、組織を作
り複数の人が計画的に中小企業をだます手口が載っていました。こ
れを読むとだまされない人はいないと思われる程です。この本の中
にだまされた中小企業の社長の談話が載っており、「だまされた結
果、うちの会社や家族がどうなるかと言うことを、だました相手は
十分に想像がつくだろうに」と言う、人間性を感じさせない犯人に
対する恨みの言葉が印象的でした。悪徳商法被害者対策委員会会長
の境次夫さんは、「だますプロはいても、だまされないプロはいませ
ん」と言っておりますが、その通りだと思います。そして、被害者
が決まっていうせりふが、「まさか私が被害者になるとは思わなか
った」だそうです。
 ところで佐野市のことですが、毎月15日発行の広報さのの最終
ページ下段に毎回、消費者情報として悪徳商法に関する情報が掲載
されております。8月15日号ですでに58回を数えておりますから、
この佐野市においてもかなりの被害が生じているものと思っており
ます。市民部を経由して消費生活センターから入手した資料により
ますと、昨年14年度に佐野市消費生活センターが受け付けた相談
件数は688件、前年度比121.6%で大幅に増加しました、とありま
す。また苦情が多い商品についての第1位はサラ金で大幅に増加し
たそうです。多重債務の整理、ダイレクトメール広告やチラシ広告
業者等からの借金の違法な高金利の返済請求に関する相談が目立っ
ています。また、第2位の電話情報サービスの相談内容は、利用し
た覚えのないツーショットダイヤルなどの有料情報料や架空請求そ
して未納料金の債権譲渡を受けたと称する業者からの請求に関する
相談が目立っています、となっておりました。
 まず平成15年度の消費生活センターの相談件数についてお聞き
しておきます。まだ平成15年度は5ヶ月しか経過しておりません
が、昨年に対しての傾向はつかめると思います。そしてサラ金やや
み金融がらみの多重債務の問題も、市のみでは対応が難しいとは思
いますが、債務者の自殺や家庭の崩壊など生活上への影響が非常に
大きいために、各個人への啓蒙を含めて市としてどのように考えて
いるかをお伺いします。
 次ぎは消費生活センターの位置についてお聞きします。現在大橋
町にありますが、別の用事で来たのだけれど、ついでに話を聞いて
いくかと言った手軽さから言うと、本庁内にあった方が良いと思わ
れますが、いかがでしょうか。
 以外と悪徳商法の被害は高齢者とともに社会生活の経験が少ない
若年層も多いようです。またねずみ講などの被害は友人関係まで破
壊し、被害が金銭だけでは無いことも重大だと思います。そこで、
中学校で卒業間近などに基本的な教育を行い、注意を促すことはで
きないでしょうか。

 3つ目の質問ですが、佐野市で活躍した人の伝記を小冊子にまと
めることについてです。ちょうど1年前の9月定例議会で、私は佐
野市史の増補版の発行をしたらどうか、との質問を行いました。そ
れは再来年の2月28日に安佐合併が予定されており、合併が行わ
れますと84.37平方kmと言う面積の現在の佐野市は大きく変わる
訳です。それで佐野市史完成から現在までの空白の期間の佐野市史
を増補版として発行したらいかがかとの質問を行いました。しかし、
残念ながらその時には良い答弁は頂けませんでした。
 今年になり、6月議会の初日の日に“佐野ふらっとガイド”が私
たち議員に配られ、この小冊子に関する話を聞いていなかったもの
ですから、驚いたと同時にページをめくってみましたら良いものが
出来たなと思いました。小冊子で取り上げられた項目そのものはそ
れ程多くはありませんでしたが、地区別に別れており分かりやすい
と感じました。この本の編集委員に知っている人がいましたので
色々と聞いてみました。製作部数は300部ほどで販売はしていない
ようですが、増し刷りをして1冊500円程度で一般の人にも購入し
てもらったら良いと思っておりますが、いかがでしょうか。物産会
館やアウトレット内に設けました佐野コミュニケーションセンター
で市外の方にも手に取って頂ければ、佐野市をより良く理解しても
らえるのではないかと思います。
 私は歴史を作っていくのは風土と人であると思っておりましたし、
それは今も変わりません。そこで合併前にいままでの佐野市をまと
める意味で佐野ふらっとガイドと同じような郷土から出た人物編の
作成を提案しますが、いかがでしょうか。佐野の歴史を古代と中世、
近世、近現代の3つ位に分け、それぞれ、芸術家、実業家、政治家、
その他のジャンルから2〜3人を選び作成したら良い本が出来ると
思います。近現代の政治家などの選出には、現在生きている親族の
方々や関係者などで難しい部分もあるかも知れませんので、政治家
などは明治までで良いかも知れません。
 2001年の成人式には記念品としてFor You Anniversaryと言う
題名の本が配られました。生涯楽習友の会が編集し、佐野市と佐野
市教育委員会が発行しました。目次が無い本なんておかしいんじゃ
ないなんて批判も聞きましたが、成人者とほぼ同年代の人たちが編
集したものと思われます。郷土から出た人物に関しての本の編集に
は、専門家による指導が必要だと思われますが、思い切って編集を
若い人にまかせて合併直前の成人式に配布しても良いと思います。
むかし文化のような、生活にあまり役に立たないと思われるものに
お金を掛けなかった王様がいましたが、結局はその国は繁栄しなか
ったそうです。やはり長い目でみたら、このような文化的なものに
もある程度のお金を掛けるのは、非常に重要であると思います。

 これが最後の質問になりますが、市民会館とごみ焼却炉の解体に
ついてです。一部初日に質問を行った寺内一夫議員とテーマがダブ
りますが、なるべく重複しないようにしたいと思います。
このようなテーマを取り上げて改めて思うのですが、日本も着実
に新しいものだけを造る時代からアメリカ型の修繕と修復の時代に
入ってきているようです。アメリカでは既に費用の50%が修繕に費
やされているそうです。
市民会館は現在老朽化による強度不足により危険性があるため、
使用が許可されておりません。この施設をこのままにしておくこと
は好ましくないと思っておりますが、市当局はどうしようとしてい
るのかをお伺いします。
また、田之入町にあり現在使用が終了したごみ焼却炉の解体の予
定と概算の費用をお聞きします。今年度の予算として清掃センター
施設解体事業費として1653万円計上されております。これは解体
事業費となっておりますが、実際は調査費用だと思いますが、これ
だけの費用をかけて何を調査するのか、またはしたのかを改めてお
伺いします。
市長並びに関係各部長の誠意あるご答弁を期待しまして、以上で
私の第1回目の質問と致します。

○議長(飯塚昭和君) この際申し上げます。 
 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長した
いと思います。ご了承願います。 
 当局の答弁を求めます。 
 市長。 
         (市長 飯塚君登壇)
 
○市長(飯塚昭吉君) 大川圭吾議員の一般質問にお答えをいたし
ます。 
 まず、不当要求等の実態と対応マニュアルの作成についてのご質
問でございますが、不当要求等の実態につきましては各課に照会し
ましたところ、約10件ほどの事例が報告されました。金銭の要求、
大声での威嚇、突き飛ばされたなどといった例が主な内容でござい
ます。いずれも不当な要求に応じた例はございません。 
 最近行政に対する不当要求が問題となっており、要綱などを制定
して対策に乗り出した自治体がふえておりますが、本市といたしま
しても何らかの対応が必要と考えております。現在佐野警察署から
不当要求防止責任者の設置要請もあって、検討を始めたところでご
ざいますが、今後警察署とよく相談しながら、早急に要綱等の制定
を目指してまいりたいと考えております。 
 次に、内部告発制度と市四役対象の倫理条例制定についてのご質
問でございますが、その趣旨はいずれも市民全体の奉仕者として誠
実かつ公正に職務を行うことを目的としたもので、公務に対する市
民の疑惑や不信を招く行為の防止を図るための制度であると理解し
ておりますが、制定につきましては今後調査をしてみたいと考えて
おります。 
 また、外部監査制度につきましても、引き続き研究させていただ
きたい、このように考えております。 
 このほかのご質問につきましては、担当部長から答弁を申し上げ
ます。 
 以上、答弁とさせていただきます。
 
○議長(飯塚昭和君) 次に、教育長。 
          (教育長 田沼君登壇)
 
○教育長(田沼清君) 大川議員のご質問のうち、私からは悪徳商
法について中学校で基本的な教育を行うべきだと思うがというご質
問についてお答えを申し上げます。 
 議員おっしゃるとおり、消費生活についての教育は大変重要であ
ると考えております。現在学校におきましては、中学校3年生で行
われる社会科の公民の授業の中で消費者保護についての学習が実施
をされております。教科書や資料集等を有効に活用しながら、生徒
たちは悪徳商法を始めとする消費者被害の実態や消費者を保護する
ための法令、消費生活センター等の役割について学んでおります。
生徒たちは、この授業を通しまして悪徳商法にもいろいろな種類が
あることがわかったとか、あるいは被害に遭った場合に守ってくれ
る法律があることを知ったから、幾らか安心をしたと、こんなよう
な意見を述べていたところであります。 
 また、中学校の家庭科の学習におきましても消費生活についての
単元が位置づけられておりまして、悪質な訪問販売やキャッチセー
ルスなど、具体的な事例を通してその現状を学ぶとともに、被害に
遭わないための心構え等について学んでいるところです。 
 また、佐野市消費生活センターとの連携のもとに、消費生活につ
いて授業を実施することを計画している中学校もございます。こう
した学習を通しまして、生徒は消費者としての自覚を育てていると
いうところでございます。 
 また、児童生徒の家庭に販売に関する不審な電話がかかってきた
ような場合には、その情報を教育委員会から市内の全小中学校に知
らせまして、児童生徒に指導するようにお願いをしているところで
ございます。 
 このように今後もさまざまな場を活用いたしまして、消費生活に
ついての指導を続けてまいりたいと考えております。 
 以上、私からの答弁といたします。
 
○議長(飯塚昭和君) 次に、市民部長。 
          (市民部長 飯田君登壇)
 
○市民部長(飯田眞一君) 一般質問にお答えをいたします。 
 まず、佐野市のごみによって不正な利ざやを稼がれたということ
につきまして何らかの説明責任があると思う、その中でその結果は
どうなっているかということでございます。まず、鹿沼市の事件で
は、議員ご指摘のとおり鹿沼市環境対策部参事、小佐々守さんが殺
害されるという悲惨なことになりました。被害に遭われました小
佐々参事のご冥福をお祈り申し上げる次第でございます。 
 委託の状況をご説明申し上げ、ご理解をいただきたいと思います
が、佐野市では平成11年9月に2号焼却炉の電気集じん機が故障
し、また12月には1号焼却炉の電気集じん機が相次いで故障し、
修繕しなければならない状況となったわけでございます。修繕期間
中の可燃ごみの処理を安蘇衛生施設組合や鹿沼市の鹿沼市環境クリ
ーンセンター並びに民間の鹿沼環境美化センターにお願いをしてお
りました。安蘇衛生施設組合への可燃ごみの運搬は直営で行い、鹿
沼市環境クリーンセンター並びに鹿沼環境美化センターへの運搬は
北関東クリーンサービスに委託しており、処理及び運搬をそれぞれ
契約してまいりました。 
 ご質問の件は、平成15年5月8日の読売新聞夕刊に「1,000万円
水増し請求」との見出しで当時佐野市から鹿沼環境美化センターへ
の委託処理において処理料金が水増しされたというような記事が載
り、佐野市においてはまさに寝耳に水のことでありましたので、早
速鹿沼環境美化センターや鹿沼市環境クリーンセンターに委託数量
の確認を行ったところでございます。その結果、鹿沼環境美化セン
ターから鹿沼市に、鹿沼環境美化センターで佐野市のごみを焼却し
た量の報告において間違いがあったことが判明し、鹿沼環境美化セ
ンターは処理量の訂正を行い、鹿沼市に改めて報告し、受理されま
した。また、鹿沼市クリーンセンターで佐野市のごみを処理した量
について、当時請求した数量に間違いがないことを鹿沼市において
確認でき、鹿沼環境美化センターにおいても佐野市に請求した処理
料はすべて鹿沼環境美化センターで処理した旨の文書の提出を受け
ております。 
 以上が現在までに調査した内容でございますので、ご理解をいた
だきたいと思います。 
 次に、悪徳商法対策につきまして2点でございますが、本年度の
消費生活センターの相談状況及び多重債務の問題の対応ということ
でございます。まず、消費生活センターの平成15年度の相談件数
でございますが、8月までをまとめてございます。総数が488件で
ございます。月平均に換算しますと98件になります。平成13年度
月平均39件、平成14年度では49件でございまして、これらと比
較して倍増をしている状況でございます。 
 相談内容につきましては、議員ご指摘のとおりでございまして、
13年度、14年度、ワースト1、2位がそれぞれサラ金、電話情報
サービス、そういうことになっております。本年度も同じでござい
ます。その他の件数も含め、ほぼ軒並み増加をしている状況でござ
います。また、ご指摘の債権回収業者から身に覚えのない架空債権
の請求相談が増加をしておりまして、現在までに50件ほどありま
す。全体としてこれらも件数が倍増しているものでございます。 
 また、サラ金ややみ金融絡みの多重債務の問題ですが、問題を抱
える個人の金銭感覚や生活レベルを落とせないといった個人要因、
リストラ、給料が安くなった、給料がもらえないなど、社会的な問
題が複雑に絡んでおります。消費生活センターに相談された方につ
いては、相対で相談を受ける中で相談者の今後の行動について相談
者に応じた助言を行ったり、また具体的な手続をご教示いたしてお
ります。 
 また、市の対応といたしましては、国あるいは国民生活センター、
県、県消費生活センターとともに啓発に力を入れていくことが必要
でございます。現在の具体的な啓発としては、議員ご指摘のように
広報さのに毎月15日に消費者情報のコラムを掲載しております。
世情に合った記事を掲載し、そのほか各消費関連の機関や団体で作
成した「今度はあなたがカモになるかも」とした悪徳商法や「契約
はよく理解して慎重に」といったパンフレット、リーフレット等を
折に触れて町会を通じて回覧したり、各地区公民館窓口に備えたり
して、また産業まつりにおける消費生活展といった場をとらえて啓
発を行っております。 
 次に、消費生活センターの位置についてでございます。手軽に立
ち寄れる場所として本庁がよいのではということでございますが、
便利さの点ではそのとおりと思います。しかし、ご案内のように現
在の市庁舎は非常に手狭でございますので、庁舎内に設置すること
は非常に難しいと考えておりますので、ご理解いただきたいと思い
ます。 
 なお、相談の方法の内容を見てみますと、電話による方法が過半
数でございますが、直接来訪される方々も40%からいるわけでござ
います。しかし、来訪される方々は人目を避けたいというようなこ
ともありまして、いろんなケースがございますので、これらについ
てもよく検討してみたいとは考えております。 
 次に、ごみ焼却炉の解体についてでございます。田之入町にあり、
現在終了したごみ焼却炉の解体の概算の費用、それから本年度予算
計上の1,653万円の関係ですが、何の調査をやるのか、あるいは実
施をしたのかということでございます。これは、一昨日の寺内一夫
議員さんの一般質問にお答えしたとおりでございますが、先にお話
ししますと、佐野市廃棄物処理施設に対する田之入町会対策会議と
締結した佐野市清掃センター施設運用に関する覚書に基づきまして、
平成15年度には解体の事務に伴う一連の業務委託を行い、平成17
から18年度の2年継続で施設解体を実施する予定でございます。 
 また、今年度予算措置をさせていただきました1,653万円につき
ましては、二つの事業を予定しております。一つは、施設解体を行
うに当たりまして、事前に国の承認を受けるための廃棄物処理施設
財産処分申請書の作成や施設解体工事設計図書の作成でございます。
これにつきましては、委託発注したところでございます。もう一つ
は、解体工事を行うに際しましてダイオキシン類防止対策を講じな
ければなりませんので、事前にダイオキシン類調査を行い、施設解
体工事費用に対策費を見込むため、ダイオキシン類調査分析業務を
行う費用でございます。これは、佐野労働基準監督署あるいは県と
測定箇所等の協議を行い、今月中に発注をしたいと考えております。 
 なお、施設解体費用につきましては、先ほど申し上げました財産
処分申請書、施設解体工事設計図書、この中で業務委託の中で算出
をすることになっております。 
 また、16年度以降の解体工事予定といたしましては、新清掃セン
ター、リサイクルプラザの稼働時期と整合を図ることになりますが、
17年度末までには着手し、平成19年2月ごろには施設解体を完了
したいと考えております。 
 以上、答弁とさせていただきます。
 
○議長(飯塚昭和君) 次に、企画部長。 
          (企画部長 佐藤君登壇)
 
○企画部長(佐藤浩司君) 一般質問に答弁をさせていただきます。 
 私の方から、今年3月に作成をいたしました「佐野ふらっとガイ
ド」を刷り増しをして500円程度で一般の方にも購入してもらった
らどうかと、このようなお尋ねでございますが、市におきましては
日々の生活の中で忘れ去られているような貴重な佐野市の歴史や文
化等を再発見することで市民の皆様が郷土への理解を深めるととも
に、郷土に対する誇りを育てることを目的といたしまして市中の歴
史、文化調査事業を実施したところでございます。その中で、市内
の歴史的な文化財産を調査いたしまして、石像物や建造物、それと
景観等を掲載いたしました小冊子、佐野ふらっとガイド「歴史・文
化探訪」を作成したところでございます。作成をしまして、市内の
小中学校あるいは図書館並びに各地区の公民館に閲覧用として配布
をしてございます。限られた予算での作成ということで、300部し
か印刷はできなかったわけでございますが、そこで多くの方々にも
ごらんいただけるよう7月から市のホームページにも掲載をしたと
ころでございます。 
 なお、「佐野ふらっとガイド」が新聞に6月28日付で掲載されま
したが、その際につきましては欲しいという何人かの方からは電話
等で問い合わせが市にあったわけでございます。大川議員ご提案の
「ふらっとガイド」の刷り増しにつきましては、市内の印刷業者に
確認をしましたところ、1,000冊ぐらい印刷をするということであ
れば500円程度での作成は可能だと、そういうようなことも確認し
てございますが、現在のところ刷り増しをして有料で販売をする計
画は持っておりませんので、ご理解をいただきたいと思います。 
 次に、物産会館やアウトレット内に設けた佐野コミュニケーショ
ンセンターでの市外の方にも手にとっていただければと、こういう
ようなご質問でございますが、物産会館で「佐野ふらっとガイド」
の販売及びPR用として無料で設置することは可能と思われます。
しかし、アウトレット内に設けました佐野コミュニケーションセン
ターにつきましては、佐野市、佐野商工会議所、観光協会及び安佐
農協の4団体が佐野市コミュニケーションセンター管理運営協議会
を組織されております。管理及び運営を行っているそういうような
施設でございますので、佐野市をPRする目的で無料のパンフレッ
トであれば設置は可能となってございますけれども、販売はできな
いと、こういうようなことになってございます。なお、版を利用し
て印刷販売を希望する団体等からのお話があれば、別途改めて協議
はさせていただきたいと、このように考えております。 
 以上、答弁とさせていただきます。
 
○議長(飯塚昭和君) 次に、教育次長。 
          (教育次長 磯田君登壇)
 
○教育次長(磯田守君) 佐野市で活躍した人の伝記を小冊子にと、
先ほどの企画部長が申し上げました続編でございまして、一般質問
のうち合併前までに佐野市をまとめる意味で「佐野ふらっとガイド」
と同じような郷土から出た人物編の作成はいかがでしょうかという
ご質問でございますが、佐野市には田中正造を始めといたしまして
歴史上の人物や各界で活躍し、佐野市の名声を広く広めたり、郷土
を愛し、市勢発展に貢献した人々が数多くいらっしゃいます。市民
の皆様や佐野市に市外からお越しの皆様に佐野市をよく理解してい
ただくために本市出身の、また本市に縁のある人々のそれぞれの時
代ごとの政治、経済、芸術などの分野に分けて伝記として一冊の本
に集大成されることは大変意義あることだと思っております。しか
し、議員もご承知のように、人物の伝記を作成するには多くの資料
の調査、収集、また人物の評価につきましては正確と公平を期さな
ければならないと思っております。今までに収集した資料、博物館
等の資料においても時代に即応した訂正等をしなければならないと
いうこともございます。教育委員会として発刊する人物の伝記とす
るには、多くの専門家の意見等をもとに作成しなければならないと
思っております。 
 また、ご質問のこれらの編集を若い人に任せたらというご提案も
ございました。しかし、編集には多くの経験のある方々の参加が必
要だと思っております。人選等、大変難しいものと考えております。 
 伝記刊行の必要性は十分認識しているところでございますが、議
員提案の合併前に作成するということは現時点では大変困難なもの
と考えております。ひとつご理解をいただきたいと思っております。 
 以上、答弁とさせていただきます。 
 なお、午前中の金子康弘議員の一般質問のうちスクールゾーンの
ある学校が新たに3校確認できましたので、追加訂正をさせていた
だきたいと思います。犬伏東小、赤見小、北中でございます。おわ
びして訂正させていただきます。よろしくお願いいたします。
 
○議長(飯塚昭和君) 最後に、経済部長。 
          (経済部長 田村君登壇)
 
○経済部長(田村浩史君) 一般質問にお答えいたします。 
 私の方は、市民会館の解体についてというご質問でございます。
これの大ホールにつきましては、議員ご指摘のとおり今年度4月1
日から貸し出しを休止したという状況は前にご説明をしたとおりで
ございますが、このまま放置しておくというのはいかがなものかと
いうようなご質問だと思いますが、あの建物に何らかの手を加える
につきましても相当の費用がかかるということでございまして、今
の佐野市の財政状況をかんがみますと、直ちに解体とか改修とかと
いう話にはつながらないということでございまして、あのような状
態で今なっているわけでございますが、今後検討してまいりたいと
いうようなことで考えておりますので、よろしくお願いしたいと思
います。
 
○議長(飯塚昭和君) 以上で当局の答弁は終わりました。 
 2番、大川圭吾君。 
         (2番 大川君登壇)
 
○2番(大川圭吾君) 市長、教育長、そして関係部長さんからの
ご答弁、ありがとうございました。幾つか再質問させていただきま
す。 
 まず、行政に対する不当な要求の排除について、これの利ざやを
稼がれた件ですけれども、先ほどの説明で鹿沼環境美化センターに
云々ということで、はっきり下野新聞では1,200万、読売新聞では
先ほどの答弁では1,000万というふうな話だったですけれども、そ
の事実が報道されたわけです。先ほど私第1回目の質問の中で言っ
たように、佐野市としてはごみの処理のためにお金を払ったことで、
佐野市としては全然利益というものは得られていないわけです。で
すから、むしろ佐野市は被害者みたいなもので、あくまでもこの利
ざやの問題は鹿沼市の問題だとは思うのですけれども、それは言っ
たとおりですけれども、やはり佐野市のごみでそういうことをやら
れたということは、何らかの話し合いで市民の皆さん、議員の人た
ちに説明する責任がある、それで聞いたわけです。それで、先ほど
の説明だとそこの話が一体どうなったのかということがちょっとは
っきりわからなかったのですけれども、もう少しわかりやすく説明
願えればと思います。 
 それと、もう一つ、私自身は、新聞記事では820トンとなってい
ましたけれども、それ以外にも佐野市のごみによって利ざやがもう
けられたという事実があるのではないか、これは推定ですけれども、
実際それ以外はあるのか、またそういう事実をつかんでいるのかど
うかお聞きしたいと思います。 
 新聞によりますと、佐野市以外でも利ざやが稼がれた市があると
いうふうな報道が出ていましたから、私自身としましてはどうもこ
の820トン以外にあるのではないかというような気がしております
ので、再度もう少しそこを鹿沼市との話し合いの中でどういう決着
がついたのかというふうな話をお聞かせ願います。 
 それと、次は、悪徳商法についてです。これは、要望にさせてい
ただきますが、必ず悪徳商法にだまされたということを言いますと、
だまされた方が悪いということを聞きます。しかし、だまされない
人はいない以上、消費生活センターのような場所が市民にとってよ
り身近になり、これからも市民の不安を取り除いてもらえればと思
っており、期待しております。 
 それと、悪徳商法にひっかからないように中学校で教えることが
できないかの質問を行いました。これは、私の中学時代を思い出し
ましたら、このようなことはほとんど学校では教えてもらっていな
いことに気がついたわけです。このごろ世の中は急激に複雑になっ
ており、実生活に関する注意事項なども義務教育の中でどんどん教
えるべき時代に入っているのではないかと思い、このような質問を
して教育委員会としての答弁を求めたわけでありますけれども、先
ほどの教育長の話で社会科の中でかなりそういう注意をやっている
というふうなことをお聞きして、私が中学時代を送った30年以上
前から比べますと、かなり学校教育の内容も変わっているのだなと
いうふうな思いを強くしております。 
 それと、続きまして佐野市で活躍した人の伝記を小冊子にまとめ
ることについてですが、「佐野ふらっとガイド」は一度製版をつくる
までに大きなお金を必要とするものと思います。ですから、増し刷
りはそれほど大きなお金がかからないと思いますけれども、先ほど
の部長の答弁では1,000冊つくれば500円になるというふうなこと
をお聞きまして、逆に最初300しかつくらなかったのがかなり少な
過ぎるのではないかなというふうな思いを強くしました。実際この
300部つくるまでの費用がもしわかりましたら、教えていただきた
いと思います。恐らくこの300部つくるのにかなり1部当たりの費
用が高くなってしまったのではないかなというふうな感じがします。 
 それと、ふと疑問に思ったのが、「佐野ふらっとガイド」の内容か
らすると教育委員会または佐野市民文化振興事業団か商工観光課な
どがつくるものだと思っていたのですけれども、なぜ企画でつくっ
たのかちょっとお聞かせ願いたいと思います。 
 もちろんかなりこれ予算かかるものだと思いますから、恐らく2
月の予算の段階で企画でつくるというふうなことを内々考えておら
れたと思うのですけれども、予算審査の中で私はこのつくるという
記憶が全くないわけです。そういうことで、急に企画でつくるとい
うふうな話を聞いたものですから、非常に不思議に感じました。そ
こら辺のいきさつをかかった費用とあわせて教えていただければあ
りがたいと思います。 
 それと最後に、市民会館とごみ焼却炉の解体についてですけれど
も、この市民会館は古い建物ですけれども、意外と利用価値があっ
たように思っております。いろいろな展示会や産業まつり、それに
選挙の開票場所などであります。また、あれほど広い真四角な建物
もないので、興行としてのプロレスの会場などにもちょうどよかっ
たなんていうことを聞いております。 
 ここで幾つか再質問させていただきたいと思うのですけれども、
たしか答弁の中に解体費用がなかったと思いますけれども、当然解
体の費用に関しては見積もり費用か、そういうのをとっていると思
うのです。その費用がわかったら、お聞かせ願いたいと思います。 
 それと、急に解体というふうな話になる前に、恐らく現在の市民
会館を建て替えるのではなくて、崩れ落ちそうになっている外壁、
それを再度補強したり、床の張りかえやその他再使用できるまでに
リフォームしたらどうなるかということも予算の概要を出している
と思いますので、ぜひとも示していただければと思います。 
 恐らくこの市民会館の前に市民プラザ構想というのがありました
から、市民プラザの中で解体まではそのときは出していなかったと
は思うのですけれども、市民プラザが凍結されてこの市民会館の使
用を危険のためにしないというふうになったわけですから、リフォ
ームや取り壊しに関しての費用は当然出されていると思いますので、
この場でお聞きしておきたいと思います。 
 以上、再質問ですけれども、よろしくお願いいたします。
 
○議長(飯塚昭和君) 当局の答弁を求めます。 
 市民部長。 
         (市民部長 飯田君登壇)
 
○市民部長(飯田眞一君) 大川議員の再質問にお答えをいたしま
す。 
 最初の答弁をわかりやすくということでございますので、お話を
申し上げますと、まず鹿沼環境美化センターへの委託料につきまし
ては、佐野市から鹿沼環境美化センターへ可燃ごみを搬送する車両
1台ごとに受け入れ重量の記載された一般廃棄物マニフェストとい
うのがございます。これにより委託重量がわかるわけでありまして、
請求内容と一般廃棄物マニフェストはすべて合致してきたところで
ございます。 
 また、鹿沼環境クリーンセンターへの委託料につきましては、鹿
沼市環境クリーンセンターからの可燃ごみ処理手数料明細書が添付
され、請求が参ります。どちらもそうした委託数量算定に基づき請
求されており、佐野市についてはこうした委託数量の確認をし、請
求に基づいて支払いを行ってきたところでございます。 
 それから、もう一つは、820トン以外に利ざや稼ぎがあったので
はないかということでございますが、この件につきましてはまこと
に残念なことでございますが、北関東クリーンサービスは現在廃業
となって、その社長も亡くなっております。事実かどうか今のとこ
ろわからないのが状況でございます。 
 以上で答弁とさせていただきます。よろしくご理解のほどをお願
いいたします。
 
○議長(飯塚昭和君) 次に、企画部長。 
          (企画部長 佐藤君登壇)
 
○企画部長(佐藤浩司君) 再質問にお答えをしたいと思います。 
 まず、1点目といたしましては、増し刷りならば1,000冊つくれ
ば500円ということでございますが、つくったときの金額等がわか
ればということでございますが、300冊印刷をいたしまして印刷製
本費が49万9,275円かかってございます。それと、デザインの業
務委託料が19万9,500円かかってございます。ですから、合計で
69万8,775円でございますので、それ300冊ということになります
と1冊当たりの単価は2,329円で作成をしてございます。 
 次に、なぜ企画課の方が担当してつくったのかと、こういうよう
なお尋ねかと思いますが、かつてふるさと佐野百選というのをつく
ったことがございます。そういうことで、全庁的な業務ということ
でこのたびにつきましても企画課の方が担当したということで、特
別な意図はございません。 
 それと、議会での説明等の話もございましたが、主要な施策には
上げてございませんでしたので、改めてその辺の議論はなかったの
かなと、このように思ってございます。 
 以上、答弁とさせていただきます。
 
○議長(飯塚昭和君) 最後に、経済部長。 
          (経済部長 田村君登壇)
 
○経済部長(田村浩史君) 再質問にお答えいたします。 
 今まで市民会館はご存じのとおり利用価値があったということで
かなりの年間の利用があったところでございますが、危険性の問題
がありまして14年度耐力度調査ということで調査費をいただいた
ということでございますが、先ほど市民プラザ構想というお話もあ
りましたけれども、市民プラザ構想は13年度で一応報告が終わっ
たということで、1年前でございました。14年度の予算で耐力度調
査をやったということでございますが、その報告は14年12月に受
けたということでございますが、そのときにリフォームした、要す
るに改築した場合と、それから解体をして更地にした場合にどのく
らいの費用がかかるのかということで、その請け負った業者の方か
ら概算見積もりを実はとってございました。先ほど莫大な金額がか
かるというお話を申し上げたところでございますが、解体して更地
にする場合に約5,500万円かかるということでございます。それか
ら、議員さんの方からは外壁の補修というようなお話があったわけ
でございますが、今の建築基準法と申しましょうか、耐震補強しな
いと当然許可にならないわけでございますが、建築基準法をクリア
するような改築工事をした場合、概算でございますが、5億3,900
万円かかるということになっておりますので、1回目の質問のとき
に予算の状況を勘案しながらということでご答弁申し上げたところ
でございますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。
 
○議長(飯塚昭和君) 以上で当局の答弁は終わりました。 
 2番、大川圭吾君。 
         (2番 大川君登壇)
 
○2番(大川圭吾君) 3回目は要望とさせていただきます。 
 行政に対する不当な要求の排除についてですけれども、1回目の
答弁で市長の方から不当要求対応マニュアルの作成、これらについ
て早急にというふうな話がありましたので、特に早急にというふう
に強く言っていたものですから、期待しております。 
 また、この件に関して8月30日の下野新聞の解説が「組織を挙
げて不正根絶を」との題名でうまく取りまとめてありましたので、
さわりの部分だけ紹介させていただきます。この事件は、佐野市に
おいても他市の事件だと傍観するのではなく、他山の石としなけれ
ばならないと私自身強く思っております。「事なかれ主義、見て見ぬ
ふり、調査委は長年培われてきた市廃棄物行政の体質を強い言葉で
批判した。市職員の当然の責務を全うしようとした小佐々さんの悲
劇の背景として、組織のあり方に着目した意義は大きい。調査委の
主眼は、市の事務処理が適正だったかに置かれた。職員の法的知識
の欠如や不正の黙認で、結果的に小佐々さんが孤軍奮闘せざるを得
なくなった実態が浮かび上がった。職員は、一人一人が傍観的立場
だった責任を加味しなければならない」。途中を省略しますが、そし
て最後に次のように結んでおります。「全国的な社会問題である行
政対象暴力、不当介入に対処するには組織的な対応が不可欠だ」。 
 現在経済状態がよくありません。そんな中で裏経済を動かしてい
ると言われている暴力団関係者も同様に不況となり、今まで見向き
もしなかった生活保護の不正受給などの少額な世界にまで手を伸ば
しているとの報道があります。今までは民間企業などをねらう総会
屋などに対応マニュアルが必要と言われてきましたが、これからは
行政のあらゆる部署で公務上に対する不当な要求や暴力やおどしに
対するマニュアルが必要になってきていると思います。そして、職
員の間でも情報の共有が必要であると思います。これは、執行部の
人たちの命にかかわることでもありますので、対応のほどをよろし
くお願いいたします。 
 以上で私の一般質問を終了させていただきます。
 
○議長(飯塚昭和君) 以上をもって一般質問を終結いたします。

                          以 上