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小惑星 7752 Otauchunokai[太田宇宙の会]の命名について

太田宇宙の会 会長 日野 利夫

国際天文学連合1)の小天体命名委員会2)は小惑星7752番をOtauchunokai(太田宇宙の会)と命名すると発表しました。(小惑星回報341935 200119日発行)

小惑星(7752)番は19881031日に太田宇宙の会会員 新島恒男(にいじま つねお)氏が撮影した画像より新島恒男氏と金井清高(かない きよたか)氏が共同で発見したもの天体です。 小惑星の名前は発見者に提案する権利が与えられることになっており、両氏はともに会員である「太田宇宙の会」の創立30周年記念と将来の発展を祈念して命名を提案しておりました。なお小惑星に命名された同好会は、ほとんど例がありません。

19881031日に発見されたこの小惑星は1988USと仮符号がつけられました。その後の軌道計算の結果、この星が19531013日と18日の2夜Goethe Link Observatory, Brooklynで観測された天体、また19811022日と24日の2夜Crimea-Nauchnijで観測された天体と同一の小惑星であることが判明しました。この小惑星の軌道決定に最も寄与の大きい観測を行った新島恒男氏と金井清高氏が発見者と認定されました。小惑星は更に追跡観測が行われ199810月に確実に存在する小惑星として認定され(7752)の番号が与えられることになりましたた。

小惑星(7752)は火星と木星の間をめぐる通常の小惑星であり、地球や他の惑星に接近したり衝突することはありません。発見時の明るさは16等級であり、大望遠鏡でも目視で観測することは困難です。現在この星は「てんびん座」にあり明るさは18等級です。過去の光度観測から推定される直径は7kmから15kmのあいだと考えらております。

太田宇宙の会は、群馬県太田市とその近隣の市町村に在住するアマチュア天文家の有志によって、1970815日に設立された、星を趣味とする者の会です。以来、さまざまな天文現象の観測・天体の研究を行ない、かつまた、市民観望会の開催、宇宙展の共催など天文知識の普及活動を通して地域文化の向上に努めてまいりました。太田宇宙の会は太田市立中島記念図書館に事務局を置き、毎月第1土曜に例会を行っています。現在、53名の会員がおります。

本年は最初の小惑星セレスが発見されてから200年目という、大変記念すべき年にあたります。</font>

 

 

1)International Astronomical Union (IAU) http://www.intastun.org/

2)Committee for Small Body Nomenclature (CSBN),http://www.ss.astro.umd.edu/IAU/csbn/

2000年8月に行われたIAU総会で名称が変更された .旧名称はSmall Bodies Names Committee (SBNC)

3)Minor Planet Circular (MPC)

  • IAUの 小惑星センター(Minor Planet Center)http://cfa-www.harvard.edu/iau/mpc.html で発行している唯一の公式

    情報誌です。

  • センターは現在Smithsonian Astrophysical Observatory(マサチューセッツ州ボストン近郊にある)で運営されております。

     


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