黒く塗れ!!






今思えばそれが全ての発端だったのかもしれない

その日は月も綺麗で、他に何も考えたくない程に星のきれいな夜だった。
俺はいつもの様にサンジと二人甲板で酒を呑んでいた

いや、呑んでいると言うよりは2人がそれぞれ月見酒を楽しんでいた…といった所だろうか

響いているのは波の音だけでとても静かな空間だった。


俺はたまにこいつと過ごす静かな時間が好きだった。

そんな静かな時間にピリオドを打ったのはサンジの一言だった。



「なぁ、ゾロ・・・」

「あ?なんだ?」

少々酔っているらしく熱っぽい瞳で俺を見ている。
「ゾロ…なぁ、俺とやらねぇ?」

「は?なに言って――」
俺の精一杯の抵抗の声もサンジとのキスで掻き消される。

長い長いキス――


不意にその唇が開放された

「ぷはっ…ぁ…」

開放されたばかりのその唇から足りない酸素を補う様に呼吸をする。
「て…てめぇ、いきなり何しやがるんだ」
「…もう一回聞く、俺としないか?」

その驚くほどに真剣な瞳で俺を貫く。
瞳には――


月が映っている――

その時俺は手の出せない女と他は男ばかりのこの船で自己処理をするのにも飽きてきた頃だった。
そして俺はサンジの誘いに静かに頷いた。

ただ単に処理したくて誘いに乗ったわけではない。


興味があった。この男に――


好きだとか、恋愛感情とかではなくて、でも確定はできなくて

ただ判っていたのは、この気持ちは他の奴に対するものとは違うと言う事。 

自分の思った通りの結果にサンジが嬉しそうに微笑む――

俺の頭に手を触れるとそれをそのまま下に撫で下ろして行く。
サンジの手が頬に触れるとそのまま俺の唇を己のそれに合わせた。
今度は無理やりではなく、互いに相手の与える快楽を求め、相手の熱を自分へ取り込んでゆく・・・



「んっ・・・ふっ」
時折足りない酸素を補うように、どちらとも無く吐息がもれる。

不意にサンジがゾロのボトムを膝まで下げると、既に熱を持っているゾロの中心に手を伸ばした。
なれない感覚にゾロの体がびくつく。
「んっ…あはっ」
思わずゾロから声が漏れる。
「ふっ随分と可愛い声出すんだな」
そんなゾロを嘲笑うかのようにサンジが行為を施す。


サンジは性急にゾロを全裸にし、全身を強く貪り始める。
鍛え抜かれたその体に赤い痕を上から順に付けてゆき、胸の突起を指で転がした。

「はっ、・・・・・・んぅ、――――っ」

ゾロの身体は徐々に熱を帯び、喉奥から吐き出される息も声を含んで喘ぎに変わる。
「う、あっ!!」

秘部にあてがわれたサンジの猛りが、一気に貫かれた。

「あっ、はあっ・・・・・・あ、くそっ!!」

ゆっくりとスピードを増す打ち付けに、ゾロは行為に集中せざるを得なくなる。

サンジの動きに合わせ腰を振り、ベッドの軋みを耳に聞きながら、何時しか絶頂だけを追い続けた。

大きな揺さぶりは、激しくゾロの身体を攻め立てた。

「あぅっ・・・・、ん、んうっ・・・・!!」

打ち付けられる度に声が漏れる。
未だ続く挿入を感じながら、ゾロは自分を犯しいてるサンジを鋭く睨みつけた。

「おい、まだそんな顔するのか?素直じゃねぇなぁ…」
「う…うるせ、ぇよ。し、ね…クソっ!!」

そんな時でさえも堪えさえすればただただ過ぎていく。

いつまで経っても自分の言う事を聞かないゾロに苛立ちを覚え、
サンジは急速にその手に包んだ芯を扱く。
「くっ…んあぁぁっ!!!!!」
すると一際高い声で悲鳴を上げゾロは己の腹の上に己の欲望を出しきり果てた。





行為が終わり虚ろな意識の中でサンジが俺に語りかけた。


「今回抱いて分かった…やっぱり俺はお前の事好きみてぇだー…お前は…」
そこまで言わせるとその先の言葉を聞く前にゾロは答える。

「愛だの、恋だのを押し付けられんのは嫌いだ…そんなもの…」
続きの言葉を言おうとしたがサンジの綺麗なスカイブルーの瞳を見ると何故か次の言葉が出てこなかった。




――そんなもの…



俺には不必要だ――




この感情も全てが








黒く塗りつぶされれば良い――









FIN







遂に裏を書いてしまいました…
オンラインは初エロです。本当にたいした物じゃなくてすみません!!
古いフロッピーが発掘されその内容を見てみれば…
あれまぁ…これは以前こつこつと昼休みに作っていたサンゾロのエロじゃないですか…
すっかり無くした物だと思っていましたよ。
で折角なのでアップ。
しかし、後悔~…
自分的にはもっと裏が増えたら良いな…っと。
でも安心してください。ちゃんと表も更新しますよ。…多分。
兎に角!!読んで下さった方有難うございました。


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