遠心力

 回転する物体に外向きに加わる力。重力の無い宇宙空間で大型宇宙ステーションは自分で回転する事によって地球と同じ1Gの環境を作る事も考えられているが、残念ながら今のところ実現の予定はない。もし重力が無いとどうなるのか?過去のスペースラブ計画(米国)、ミール計画(ロシア)などで判った事だが人体は1Gの環境に対応しており、骨は硬く心臓はつま先から血液を戻す力を持っている。ところが無重力ではこれらの機能が徐々に衰えてしまい、その後の活動(地上生活、惑星探査)などに支障が出てくる。筋肉と骨は無重力下でもゴム、バネを利用した運動で維持しているが「心臓のトレーニング」はどうするのだろう?そこで考えられているのが遠心力を利用した装置である。ベットの片方を軸として頭を中心に回転(プロレスのジャイアントスイングと逆ですな)する事により血液を足元に集め、心臓のポンプとしての働きを活発にさせる。まだ実験の段階だが実用化されれば、「NASAの技術で寝たままトレーニングできる夢のマシーン」とかいって一般にも発売されるかもしれない。


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