第8話 エイリアンの妄想

CM間に出されたクイズ

Q1 1947年「天才と変人を足して2で割った人物」と言われたのは?

Q2 ミステリーサークルは宇宙人のDNA構造を教えてくれている?

Q3 映画「地球の静止する日」で宇宙人のロボットを止めた言葉は?

 なぜ人々は宇宙人の存在を信じるのでしょう。それは人の超常現象へのあこがれ、からかもしれません。大昔から超常現象は存在したようで、世界のあちこちで壁画や絵画、伝説等で現在に伝わっています。人々はその当時の知識で合理的に考えます。その結果、神や妖精の存在が信じられました。科学技術の発達した現在では宇宙人が「超常現象に対する合理的な結論」かもしれません。
 現代のUFOブームの幕開けは1947年のケネス・アーノルドの事件からです。しばらくは目撃談が相次ぎましたが、1950年代に入ると「接触事件」も話されるようになりました。次の60年代は「誘拐事件」も話題に出ます。しかしある研究者は誘拐された75%が女性であり、彼女らの社会的な環境も似ていると指摘します。その後は牛が虐殺されたり、ミステリーサークルと呼ばれる小麦畑の奇妙な跡も出現しました。ミステリーサークルは現在でも形が複雑になりながら出現しています。
 人々にはUFOの存在が必要なのではないでしょうか。ロズウェルにはUFO博物館が2つあり、郊外の墜落現場と称する場所へのバスツアーもあります。エリア51と呼ばれる軍事施設の周辺はウォッチングサイトとして有名です。週末には大勢の人が集まります。「今週はする事が無いからUFOでも見に行こう」といった感じです。エリア51の近くからは確かに光る飛行物体が目撃されます。ある人は軍事訓練の一環だと言い、またある人はこれぞ証拠だと言います。軍は訓練の内容、参加機種などを公開していないので人々の想像をかき立てます。
 政府と科学者はUFOについてのスタンスは変えていません。マスメディアはその時々に応じ、大衆が好む形でUFO情報を提供してきました。ハリウッドで作られる映画も「ウケる」物を作っています。そしてその映画や番組が大衆に取り込まれ、文化になるのです。UFOは人々が欲している妄想が、形になっているだけかもしれません。
 

A1 ケネス・アーノルドは、次は証拠を残せるようにカメラを持ち歩くようになりました。

A2 1991年、2人の英国人が板とロープでサークルを作ったと告白しました。

A3 「クラトウ・パラダ・ニクト」です。

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