第1話 真実を求めて:接触

CM間に出されたクイズ

Q1 誰でも自宅で宇宙人探しを手伝う事ができます。その方法は?

Q2 太陽系のどこかに生命の元は存在する?

Q3 磁場の研究と惑星探査の関係は?

  地球外からの知的生命体からの信号を待つプロジェクト、SETIが活動しています。かつては想像上でしかなかった異星人探査は電波を使って行われています。19世紀の天文学者のローウェルは、火星に運河があるとの観測結果をだします。運河があるという事は農業、工業が発達していると考えました。その後、物理学者のニコラ・テスラは電磁波発生器を使い火星に信号を送ろうとしました。返信らしきものがありましたがそれは火星からでは無く、ホイッスラーという大気が電磁波を出す現象でした。無線の発明者マルコーニも受信機を火星に向けましたが何らの反応もありませんでした。1924年に火星が最接近した時、米軍は太平洋での無線使用を控えました。火星からの電波を感知しようとしたのですが、これも徒労に終わりました。
 近所の火星の文明は否定されましたが、望遠鏡の進歩にしたがい科学者達は大宇宙の広さに目覚めます。電波を使い他の恒星系に文明を探すようになりました。電波は非常に安価なので他星系までの通信には最適と考えられてます。ソ連も宇宙人探しをしていました。遂に発見!との一報が世界を駆け巡りましたが、それは「クエーサー」という種類の天体でした。1967年には英国で規則的な周期の電波を捕らえます。「緑の小人」とよばれたこの天体は「パルサー」と名付けられました。異星人への興味が天文学の発展に貢献しているのです。
 電波以外の方法も準備されています。現在各国が打ち上げ準備している望遠鏡は他星系の惑星探査専門の物もあり、40光年くらいは見えるとの性能があります。詳細は見えませんが、大陸、雲といった事くらいまでは観測できるとされています。地球が誕生したのが45億年前、大陸と海が出来たのが40億年前、生命の痕跡は39億年前にみられます。この事から条件さえ揃えば生命は比較的早期に誕生すると考えられてます。
 生命が発生してもそれが知的生命に進化しなければなりません。地球でも恐竜が絶滅していなければ、ほ乳類は発達せず人類は現れなかったかもしれません。星間通信技術が相手に無ければ、受け身のSETIは無意味な計画です。地球外生命探査とは、同時に「地球外の科学技術探査」でもあるのです。

クイズの答え

A1 インターネットを経由し、電波の分析を自宅のパソコンでできます。

A2 土星の衛星タイタンには炭化水素がある可能性があります。

A3 磁場の測定で惑星内部が判り、その過去や未来も推測できます。

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