火星に人類の移住が極秘に進められている!?

 1977年6月20日、英国でショッキングな番組が放送された。「サイエンスレポート 第3の選択」というタイトルで科学者が謎の失踪をしているのを調査する内容だったが、行方を追っていくうちに衝撃の事実が判明した。地球は二酸化炭素による温暖化が進んでいずれ住めなくなるのが予想され、人類は極秘に月や火星に移住準備を進めている。科学者はその準備の為、姿を消しているというのだった。番組ではまた、宇宙飛行士が月面に基地があるのを見て驚いている会話や、火星に着陸した探査船から生物らしき物が動いている映像も出している。行方不明になった科学者達はすでに月や火星に移住しているのだろうか。

 真相

 この番組は日本では昭和57年1月21日に日本テレビ系「木曜スペシャル」で放送された。その後ビデオで発売されているので現在でも見る事はできる。問題のアポロ宇宙船の乗組員が月面基地らしき物を見たというシーンでは、地上のヒューストンと「普通に」会話をしている。月と地球は38万Km離れているので会話をすると単純に2.6秒のタイムラグがあるはずである。これが火星と地球になると最短距離でも7800万Kmあるので往復で9分は「無音時間」が発生するのに、このシーンでも火星からの映像を見ながら「リアルタイム」で興奮して会話している。番組自体は結構リアルに作られていたが、肝心の証拠映像が「リアル」でなかったというお粗末な結果だった。なお、ビデオでは最後には出演者と配役のリストが出てくる。これから見てもドキュメントではなくドラマだという事がわかる。

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