南アフリカでUFOが撃墜された!?

 矢追さんのUFO特集(1991年10月13日)の中で南アフリカ共和国でのUFO撃墜事件が紹介されていた。1989年5月7日に南ア海軍の船が高速で飛来する正体不明の物体を捕捉。ただちにミラージュ戦闘機が迎撃に発進、カラハリ砂漠上空でレーザー機関砲「トール2」でこのUFOを撃墜したという。また墜落したUFOからは宇宙人も発見されたらしい。この事件についてはソ連(当時)のKGBや米国のCIAも調査をしていたという。UFOの正体は?宇宙人も死体の行方はどうなったのだろうか?

 真相

 この事件は英国のUFO研究家に届いた文書が始まりだった。したがって政府が公式に認めた事件でも無く、新聞等にも載っていない。「シルバーダイヤモンド文書」と呼ばれる公文書らしき物に事件が載っていたのである。公文書かどうかとなれば調べるのは簡単になる。紙はコピーとしても書式、書体や文書番号などを調査すれば、その国の物かはすぐに判る。この手の調査は真面目なUFO研究家にかかれば早いもので結果は「あきらかな偽物」であった。その他の資料もあるにはあったが、いずれもお粗末な物で事件そのものが無かったとされた。
 CIAやKGBは「レーザー機関砲」に注目し、UFO事件を隠れ蓑にした南アの軍事実験ではないかと思いその方面で調査したがこれもすぐに「何もなし」との結果が出た。危機管理がしっかりしている国では些細な情報でも真偽を確認しているのである。なお1989年5月7日は南アフリカでソ連の人工衛星「FOTON2」が大気圏に落ちて火球が目撃されている。UFO研究家はこれが事件の下敷きになったとしている。

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