運転は怖くない

Latest Update Septemberl 15th.'98

 アメリカでは交通は、左ハンドル、右側通行、交通ルールもちょっとちがうみたいだし、とっても不安、なんて思っている方が多いのではありませんか? その通りです!(笑) でも、それって運転できないっていうほどの不安材料ですか? 迷わず「はい」と答えた方は、運転はやめましょう。「う〜ん」と考えた方は、是非読んでみてください。

左ハンドル、右側通行って怖くないの?
 日本と反対なので車幅感覚などが全くわからなくなる、とお考えの方は多いようです。私もそう、思いました。実際出かける前に日本で左ハンドル車を運転してみると大変怖いものです。ところが、そこには大きな落とし穴があったのです。日本とちがって通行も反対の右側、ということは全く鏡の中状態なんですね。もちろん最初は少しとまどいますが、1kmも走ればなれてしまいます。右折の時は、助手席側の影になっていると部分に注意しながら路肩を曲がる、左折の時は、運転席側を見て中央線をまたぐ、といったように左右がちがうだけで日本で右ハンドル車を運転するのと全く同じ感覚なのです。しいていえば、ちょっととまどうのは、ギアレバーを右手で操作することと、ウインカーレバーとワイパーレバー反対になっているので時々交差点でワイパーを動かしてしまうことくらいです。
交通ルールはどうちがうの?

 基本的には日本と大差はありません。英語が読めないと思っている方も多いようですが、アメリカは移民の国、英語が得意でない方も多く暮らしています。従って交通標識も多くは図形によるもので、英語のものも「STOP」、「WALK」などと簡単な単語のものです。いくつか気を付けなければいけない違いは、

  • 特に標識による指示がない限り、赤信号でも注意して右折して良い。
  • 路肩の縁石の色にはそれぞれ意味がある。
    • ・・・・・3分以内の停車可(乗降用)
    • ・・・・・15分以内の駐停車可(乗用車のみ)
    • ・・・・・身障者のみ駐停車可(事前登録)
    • ・・・・・駐停車禁止区域
  • 学校等の付近では、登下校時には徐行(25MPH 以下)しなければならない。黄色の信号が点滅している場合もある。
  • スクールバスが停車し、赤いランプを点滅しているときは、その間中停車して待たなければならない。
  • モール内の駐車場など車が入って行く場所が多いが、これらのところでは、歩行者が絶対的に優先である。(マナー)
  • フリーウエイ(日本でいう高速道路)は無料なのでそのまま進入する。
  • フリーウエイの入り口で赤の信号が点灯しているとき(フリーウエイが混んでいる)は、緑になったら一台だけ進入する。
  • フリーウエイの中央(最も左側の車線)には「CAR POOL」レーンと呼ばれる車線が設定されている場合がある。ここは、車両一台あたり2名もしくは3名以上乗車している車のみ通行可である。
    (Los Angeles 等の都市部エリアのみ)
  • フリーウエイの中央(最も左側の車線)には「CAR POOL」レーンと併設、あるいは共用で「Fast Truck」という車線が設定されている場合がある。ここは、事前登録制の有料車線である。
    (Los Angeles 等の都市部エリアのみ)

だいたいこんなところでしょうか

レンタカーはどう借りるの?

 レンタカーはたいていの空港、ホテルなどで手配できます。日本からの旅行者は一般的にはロス・アンジェルス国際空港(LAX)から入ることになるでしょうから、空港で借りてしまうのが一番です。LAX はこのエリア最大の空港ですから、当然多くのレンタカー会社があり、保有台数も大変多いので良い車が選べます。

レンタカーを借りるのに必要なもの

  • 国際運転免許証
     国際免許の取得方法
    • 次のものを用意する。
      • パスポート
      • 4 X 4 cm の写真
      • 日本の運転免許証
      • 費用(\2,000)
      • 印鑑
    • 最寄りの公安委員会や免許センターで申請する(15〜20分程度)
    • 日本の免許の有効期間が一年未満の場合、更新する必要がある。
  • パスポート
    • 有効期間が一年以上あること
  • クレジットカード
    • 支払いだけでなく、借りるのに必須である。現金で借りるのも不可能ではないが、多額の補償金が必要となり余り現実的ではない。
  • 日本の免許証かそのコピー
    • ロス・アンジェルスエリアでは要求されたことはないが、サン・フランシスコエリアでは、提示が前提となるとのこと。LAでも遅かれ早かれそうなると思うので念のために持参していくかコピーくらいはあった方がいいかも。日本の当局などでも持っていくようにいわれる。

会社の選び方

 大手の会社よりも、地元の小さな会社の方が、確実に値段は安い。しかし、長期滞在か、居住している場合は別として、車両の品質やトラブル対策、手続きの時間などいろいろな点を考慮すると大手の方がお薦め。

米国4大レンタカー

  • AVIS Rent-A-Car
  • Budget Car & Truck Rental
  • Hertz Rent-A-Car
  • National Car Rental

上記のような大手の中には日本から予約が出来るところもある。事前予約は割引が利く場合もあるので、どうせなら利用しない手はない。概ね前日までに申し込めば OK!

借り方

 かつては、国際線や国内線のロビーにも大手レンタカー各社の受付カウンターがありましたが、1997頃までに全部無くなってしまいました。到着ロビーには大手レンタカー各社への直通電話があってそれで予約もできますが、直接各社の営業所に行ってしまった方が早いと思います。(LAXのような大空港では、大手のレンタカー会社は相当数の車を確保しているので、借りられないことは、まず考えられない)

 ロス・アンジェルス国際空港( 以下 LAX )到着ロビーを出ると、向かって左から右へ車が走ってきます。各社の送迎バスが常時巡回しており。(ほとんど数分おきにくる)正面のちょっと左の方の一本道をわたった島になっているの部分にある停留所で手を挙げれば、乗せてくれます。
 バスは国内線の客を拾いながら各営業所へ向かいます。所要時間は10分以内です。
 ついたら、受付カウンターで申し込みます。必要事項と書類は下記の通りです。

  • 必要書類
    • パスポート
    • 国際運転免許証
    • 日本の運転免許証かそのコピー
    • 日本で予約していった場合には予約番号
    • クレジットカード
  • 申し込み時にいわなければならないこと
    • 車 種−各社呼び名はちがいますが、だいたいこんな感じでしょうか。
      • エコノミー (スターレット程度)
      • ミディアム (ブルーバード程度)
      • デラックス (マークU程度)
      • その他にワゴン、コンパーティブルなどが選べます。
    • 車種の選定
      一人ならば何でも良いでしょう。家族がいる場合は、ワゴンにした方が無難です。旅行時には大きな荷物が付きものですから、8人乗りのワゴンで4人と思った方がいいでしょう。また、車内に荷物を残すのは危険ですが、ワゴンなどの場合、後部には濃い色のスモークが張ってあるものが多いようです。
    • レンタル期間
      • 24時間単位と週単位、月単位があります。週単位(Weekly Rate)は5日以上月単位(Monthly Rate)は20日以上からで、それぞれ段階的に割安になります。普通の旅行は週単位が経済的でしょう。
    • 保  険
      とにかく訴訟社会のアメリカですから、何かあったら、保険がないと人生を棒に振ることにもなりかねません。保険はけちけちしないで、フルカバーにしておきましょう。黙っていると対物くらいしか付いてきません。また、日本ではいる海外旅行傷害保険に運転者の保険をかけることもできますが、対物、対人等については現地での処理も考えると二重に入っていた方がいいと思います。
    • 乗捨場所
      いわゆる乗り捨てが出来ます。乗り捨ての手数料は高くありませんので、大いに利用しましょう。
    • 携帯電話
      日本でも KDD や JAL などで現地で使えるレンタル携帯電話の貸し出しをしていますが、一日 \1,500 〜 \2,000 位と大変高価です。LAX ではたいていの会社が車のレンタルと同時に貸し出しを行っていますので大変便利です。基本料金は一日 $6.00 程度で $6.00 分の通話料が含まれています。つまり使っても使わなくても一日 $6.00 ということですね。通話料は国内は $2.50/min 程度です。国際電話はそのまま使えるときと申し出が必要な場合がありますので確認しましょう。電話にも保険をかけることを忘れずに!
    • サブドライバー
      クレジットカードを除き、メインのドライバーと同じものが必要です。
  • 乗り出すときの注意
    手続きが済むと、必要事項がタイプされた書類と、車の鍵が渡されます。たいていは外へ出ると係がいて、車のある場所を教えてくれます。LAX の場合大変な数の車がありますので。係はいちいち一緒に行ってくれませんし、ましてや持ってきてなどしてくれません。自分で探します。そのときの注意をいくつか書いておきます。
    • 書類を挟んでくれたホルダーに書いてある、車の登録番号と、実車のナンバーが一致しているかどうか確かめる。
    • 車内外にに異常がないかどうか、車内に何か残っていないか確認する(トランクも)
    • 車種、グレード、装備などが契約通りかどうか確認する。
    • 燃料が満タンになっているかどうか確認する。
    • 問題がなければエンジンをかけて走り出しましょう。
    • 家族など連れがいる場合は、大きな荷物もあることでしょうから、オフィスビルの前で待っていてもらう方がいいと思います。レンタカーの事務所内と周りは安全ですから・・・
  • 返すときの注意
    返すときはたいてい帰国間近なので気がゆるみがちです。でも逆に言えば何かあってももう時間がないときです。次のことに注意しましょう。
    • 返却には時間がかかりますので先に同行者をターミナルに連れていってしまう方がいいでしょう。
    • 同行者がチェックインなどの手続きが出来れば、国際線ターミナル前に車を寄せて、自分の荷物も頼んでしまいます。
      (くれぐれも停車にとどめ、駐車しないように! アメリカは、交通違反には大変厳しく、頻繁に巡回してきます。私はこれで捕まって、帰りの飛行機に乗り遅れた人を知っています(^^;)
    • 同行者がチェックインなどの手続きが無理ならば、一旦、国際線ターミナル前から入れる駐車場に車を入れて、チェックインをしましょう。ここの駐車場は、安いですし、短時間であれば無料です。(車を出すときはくれぐれも料金所を通ってて出ましょう。これもくれぐれも気をつけてください。変なところからでてしまってトラブルになった人も知っています。)
    • LAX の場合、空港ターミナルビルから返しに行く場合、ターミナルに戻るまでに最低30分はかかるつもりで行動しましょう。
    • 営業所へは道のそこここに「Car Return」の看板がありますのでたどって行けば行き当たります。わからなくなったら、レンタカー会社の送迎バスについて行けば OK
    • 車内外にに異常がないかどうか、車内に何か残っていないか確認します(トランクも)。
    • 燃料がほぼ満タンにしてあるかどうか確認します。
    • 携帯電話はオフィス内にあるドロップボックスに入れるだけです。
    • 車のキーや携帯電話、その他返すのを忘れてターミナルに戻ってしまったら、あわてず送迎バスのドライバーに頼みましょう。
    • 車の返却をする場合には最低30分はかかりますので、出発時間の2時間前にはレンタカーでターミナルに到着するようなスケジュールを組みましょう。チェックインも通常、2時間前からはじまりますので良い席が選べますし、オーバーブッキングで乗れないこともありません。

      定かではないのですが、オーバーブックの場合、早くチェックインした、単独、もしくは少人数グループの乗客からグレードの高い空席へ移動してくれるような気がします。わたしは、この状況で、今までビジネスクラスに2回、ファーストクラスに1回乗せていただきました。
運転中、気を付けなければならないこと
  • すでに交通ルールについては上の「交通ルールはどうちがうの?」のところでのべましたので割愛します。
     一番大きな違いはやっぱり右側通行でしょう。特に大きな道路などではかなりの率で中央分離帯がありますので、つい間違えて左側には行ってしまうと身動きがとれなくなります。アメリカの道路は概ね日本の1.5倍から2倍の広さがあると思って良いので回れ無くはないですが、みんな飛ばしてきますから大変危険です。それに交通ルール無視になりますので、事故になってしまった場合、罪状は保険はどうなるのかわかりません!
  • 今も書きましたが、道路幅が広いことに加えてスピードがマイル表示なのでついついスピードを出しすぎてしまいます。違反云々より先に、停車距離が長くなったり、カーブで曲がり切れなくなったりすることに気を付けなければなりません。
  • あちらの警察官は、いつでもスピード、その他の取り締まりを行っています。スピードについては日本のように、予め立てた予定に従って大がかりな機材を設置するのではなく、スピードガンでいきなり計測しますし、かヘリコプターも頻繁にパトロールしています。とにかく、アメリカの警察は、交通違反に大変厳しいということを覚えておきましょう。
事故にあったら

 とにかく訴訟社会のアメリカです。絶対に遠慮はいりません。ここでは人身事故にならない程度の事故の場合の注意点を書いてみます。(人身事故の場合は、どのみち、警察、救急車が呼ばれますし、自分では対応できないでしょう。旅行もその時点で終わってしまいます。)

  • 一番はじめに考えなければならないことは自分の身の安全です。自分が被害者にしろ、加害者にしろ、相手が素直に話し相手になってくれるとは限りません。無防備に相手に近づくのは危険です。相手の動きを身ながら行動しましょう。
  • 車がへこんだだけのような軽微な事故ならばともかく、必ず警察を入れましょう。そして事故証明を書いてもらいます。
  • 軽微な場合は、旅行者の我々は時間がもったいないですから、その場で相手の身元を確認しておきます。
  • いずれの場合も必ず相手のID(免許証)、ナンバーを相手に書き写してもらいましょう。こうすれば、内容とともに本人の筆跡が入手出来ます。また、相手の車、事故の場所もメモしておきます。目撃者がいればその人の連絡先も教えてもらいます。
  • アメリカの場合、相手が必ずしも保険に入っているとは限りません。特に軽微な場合は結局自分の保険で払うことになることが多いようですので、余り時間をかけない方がいいと思います。
  • レンタカー会社へ速やかに連絡します。軽微な事故の場合は最寄りの営業所へ行って車を交換してもらいます。

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