可聴周波数の調査 年齢別調査

世の中にはいろんな音が入り交じっています。人間の聞こえる音、鳥の聞こえる音・・・・、それぞれ違います。
2007年7月〜8月にかけて、群馬県生涯学習センターで「サイエンスウィーク」とイベントが行われ、そこに私は「耳の性能を知ろう」というブースを出しました。
そこでは、自然界のいろんな音の聞き分けを利用した「音当てビンゴ」や「可聴周波数」を知ろうという内容で人体実験を行いました。

1 調査方法

右のような低周波数発信器とプリアンプとスピーカーを利用して、どこまで聞き取れるかを参加者自身により人体実験しました。

2 調査内容
○ 性別と年齢、聞き取れる限界の低い音と高い音
○ 病気、ごまかし等は、集計段階で排除

3 結果
(1) 被検者
 男性
   平均年齢38.7歳
   低い音平均21Hz
   高い音平均 14360Hz
 女性
   平均年齢25.4歳
   低い音平均19Hz
   高い音平均 15280Hz
(2) 可聴周波数の結果は、右のグラフです。
 なお、実験では自己申告により「耳鼻科に行っている」、「医者で難聴と言われた」、「中耳炎」、「外耳道が狭い」等を申し出た人は、集計から除いています。
 また、私が実験を観察していて、「正確に聞き分けていない」、「ごまかしている」と思われる人も集計から除きました。
 よって、耳に関する健康な人と正確に実験に協力してくれた50人をグラフ化しました。


4 考察
(1) 男女差
 結果を見ると男性より女性の方が、低音も高音も聞き取れているのですが、被検者の年齢平均から考えると男女差は、ないと言えます。
(2) 年齢と可聴周波数
 低周波数は、10代後半から20代が15Hzぐらいまで聞き取ることができ、40代以後は聞き取りにくくなっている。今回の最高年齢は69歳でしたが、低音は58Hzまででした。
 高周波数も10代後半から20代が最も良く、その後下がってしまいます。40歳ぐらいからの落ち込みは激しく、最高年齢は男性は、6900Hzが限界でした。
  
5 その他
 今回の実験において最大の悩みは、イベント会場での人体実験であり、同じブースでは、「音当てビンゴ」も行っていたため、まわりからの雑音も大変多かったです。
 また、予備実験では、スピーカ選びに苦労しました。パソコンも使う予定で進め、パソコン用のスピーカーを複数チェックしたが、全く使い物になりませんでした。スピーカの性能表で20〜20000Hzと表示されていても、私が買ったE社の製品は、14000Hzぐらいから正常に再生できず、振動抜けるために音が低くなったりもしました。他のパソコン用のスピーカは16000Hzあたりから使い物にならなかった。今回の実験は、音響実験用の3スピーカを使いました。

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